4日(水)、国立競技場にて第63回早慶サッカー定期戦(以下、慶早戦)が行われた。ソッカー部史上初の慶早戦4連覇達成を目指した義塾ソッカー部であったが、早稲田大学ア式蹴球部(以下、早稲田)の前に0-2で敗れた。

試合開始前



 この日、日中はじんわり汗が滲むような暑さではあったが、日が沈むにつれて気温は下がり、試合をするのにはちょいどいい環境になった。



 19:00にキックオフ。義塾はMFに3人、DFに1人のSFC生を先発させる。



 試合開始時の大声援とは裏腹に、立ち上がりは両チームともなかなかシュートまで繋がらず、静かな試合が続いた。どちらも気を緩められない緊迫した雰囲気が漂う。

熱い背中



 試合が動き出したのは前半20分から。エンジンがかかり始めた早稲田は巧みなパス回しで義塾を翻弄し、強烈なシュートで何度も義塾ゴールを襲う。

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 前半33分、義塾のディフェンスラインが上がって守備が手薄になった隙に、パスを受けた早稲田の三竿雄斗が左サイドを一気に駆け上がり、アーリークロス。これを上形洋介が頭で押し込み、早稲田が1点を先取した。



 反撃したい義塾であるが、早稲田の攻撃は止まらない。前半37分、スルーパスを受けて、義塾のディフェンスラインを完全に破った早稲田の榎本大希をDF長尾賢太郎(総2)がペナルティエリアで後ろから倒してしまいレッドカード。退場となり、早稲田はPKの権利を得る。

レッドカード



 PKを蹴るのは早稲田の野村良平。強烈なシュートを繰り出すと思いきや、裏をかいて、チップキック。義塾のゴールネットにふわりとボールをおさめ、0-2。悪い流れが続くが、この後は必死のディフェンスでゴールを守り、前半終了。

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 相手の先制に加え、1人の退場者を出し、なかなかリズムに乗れない義塾であったが、希望を捨てずに反撃を開始する。

躍動



 主将の藤田息吹(法4)とエースの武藤嘉紀(経2)を軸に後半開始から果敢に攻める。後半18分、コーナーキックの権利を手に入れると、藤田主将が頭で合わせるが、惜しくもゴールを捉えることはできない。



 後半33分、どうしても1点が欲しい義塾は勝負に出る。去年の慶早戦で同点打をマークしたMF増田湧介(環2)を下げてFW川久保理(理4)を投入する。交代後すぐにチャンスを手に入れ、武藤がクロスを上げるが得点には繋がらない。

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 前半に引き続き早稲田の猛攻が義塾のゴールを脅かす中、後半43分、再びコーナーキックのチャンスを得る。赤木努(経4)が上げたボールを松岡淳(商4)がオーバーヘッドで合わせるものの、これも早稲田のゴールを揺らすことができない。

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 ロスタイムは3分。勝利をあきらめきれない義塾はFWとMFの2人を交代し、最後の攻撃にでる。ロスタイム1分、交代した森田達見(経4)が上げたセンタリングをDF保田隆介(法2)がヘッドで押し込むが、クロスバーのわずか上に外れる。

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 そして終了のホイッスル。4連覇を果たすことができなかった義塾イレブンはその場に崩れたが、その後はお互いに握手を交わし、健闘をたたえ合った。



 なお、今回の慶早戦では、先制点を挙げた早稲田上形がMVPに選出された。

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 4連覇の期待がかかっていた義塾ソッカー部。この日、国立競技場には10,026人の観客が入った。残念ながら敗北を喫したが、大きなプレッシャーを感じながら戦っていたのは間違いない。ソッカー部の勇姿を讃えるとともに、ソッカー部の今後に期待したい。

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