仲田絵理さん(総3)と井尻早紀さん(法3)がはじめたプロジェクト、Two Girls in the Pajamasが話題になっている。このプロジェクトは世界の子どもたちにパジャマを届け、温かな眠りから子どもたちの未来を支援することが目的だ。彼女たちの願いと情熱を聞いた。

子どもが眠りに就くとき、明日へ夢を見いだせるように


— Two Girls in the Pajamasはどんなプロジェクトなのですか?


 Two Girls in the Pajamasは、世界中の恵まれない子どもたちにパジャマを贈り、温かい眠りから子どもたちの未来を支援するプロジェクトです。今までカナダのバンクーバーやイギリス、トルコの難民の子どもたち、孤児院の子どもたちにパジャマを届けてきました。

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–なぜ「パジャマ」を贈るのですか?


 私たちは2人とも海外在住や滞在の経験があるのですが、現地にいるとき、今行われている支援に疑問を感じていました。道端で恵まれない子どもたちを目にすることもありましたが、お金や食料を支援しても周りの大人に取り上げられてしまうことが多いのです。そこで、子ども用の服を贈った所、子ども本人が使う事ができるということもあって、大変喜んでもらえました。その経験から、パジャマを届けることを発案しました。

留学先で始めたプロジェクトから、世界に広げたパジャマの輪


— 活動のきっかけを教えてください


 交換留学でカナダのバンクーバー、イギリスに滞在していた際、「この機会に恵まれない子どもたちを支援しよう」という話になりました。お互い別の国に滞在していましたが、Skypeやメールを使って連絡を取り合い、プロジェクトを立ち上げました。私たちの間には時差もあるし、なかなか眠れない事もありました。
 留学先では現地の生徒会と協力したり、周りの学生とともに活動をしていました。手作りのお菓子を販売するベークセールや、学内のイベントで寄付を募る等して資金を集め、パジャマを用意しました。

Two_girls_in_pajamas_2トルコでの写真(Facebookページより)


— 活動のなかで心に残っているエピソードを聞かせてください。


 トルコでの活動では、日本とトルコのガールスカウトの協力もあり、263人の子どもたちにパジャマを届けることができました。協力してくれた、日本のガールスカウトからの手紙をパジャマと一緒に手渡すこともでき、新たなつながりもできました。
 トルコの人たちは本当に歓迎してくれて、嬉しかったです。現地の言葉はなかなか難しいのですが、子どもたちのボディランゲージや喜びの表情が印象に残っています。中には私たちの事を「サンタ」と呼んでくれる子や、自分が大切にしているものをお返しに差し出そうとする子もいて、私たちの方が嬉しくなるほどでした。

Two_girls_in_pajamas_3トルコでの写真(Facebookページより)


そして活動は日本でも……


— 今後の活動予定を教えてください。


 今までは互いの留学先だったバンクーバー、イギリス、そして2人で渡航したトルコで活動を行ってきましたが、これからは日本でも活動を展開したいと考えています。まだ検討中ですが、福島を始めとした東北地方の子どもたちに向けたイベントも考えています。また既に、私たち2人以外のメンバーがカンボジアにパジャマを届けてくれるなど、活動が広がっているので、この活動を続けていける土台作りもできればいいなと思っています。