9月に入り、夏休みも終わりに近づいてきたこの頃。気が滅入るような暑さが和らいできたのは嬉しいですが、やはり夏の終わりは少し寂しくもありますね。今回お話を聞かせてくれたのは、臼居優希さん(総4)。冨田研で遺伝子分野の研究に取り組んでいる「美しすぎる科学者」です。

研究一筋の学生生活!


 1年の秋学期から冨田研に所属していて、ウイルスの進化について研究しています。先学期からは山形県の鶴岡タウンキャンパスに滞在しているのですが、一日中研究室にこもっていて、帰宅するのは深夜0時過ぎなんてことも頻繁にあります。一度取りかかると、全てを忘れて没頭してしまうんです。
 具体的な研究内容としては、A型インフルエンザウイルスの進化について、遺伝情報の変遷を通じて分析しています。遺伝情報はA,T,G,C,の4文字で表現されています。その並び順の違いによって、ウイルスの特性が異なります。時代ごとのウイルス特性を調べることで、将来的にはワクチンや抗ウイルス薬の開発に役立てられればと考えています。

臼居さん①



ウイルスと人類の関係性に惹かれる


 この研究テーマを選んだのは、ウイルスと人類の関係性が非常に興味深いと感じたからです。ウイルスが人間を育てた、なんて言うと怒られちゃいますが、人類の進化の歴史は、実はウイルスの進化と密接に関係しているんです。
 ちょっと専門的な話になってしまいますが、ウイルスや人類の中にはRNAという物質が存在しています。このRNAの文字列が変異することによって、人類はウイルスに対する防御機構を身につけたり、逆にウイルスの側がその抗体が効かない構造に変異してしまったり……。
 だから、RNAの構造の変遷を追っていると、まるでウイルスと人類のせめぎ合いの歴史を紐解いているようで、とても面白いです。

不安を乗り越えて、将来は研究者の道へ


 来年の4月からは、東京大学医科学研究所で研究します。東大では、冨田研では出来なかった実際のウイルスを使った実験が出来るので、とても楽しみです。
 実は私、高校までは文系だったんです。受験でも理科は一度も使いませんでした(笑)。入学当初は研究職を志すとは夢にも思っていませんでしたし、昨年の夏休みには一般企業のサマーインターンにも応募しました。ただ、冨田研に入って、指導教員の方や若手の研究者の方に接しているうちに、段々と研究者という生き方に惹かれていきました。
 もちろん、競争が激しい世界の中で成果を出し続けていけるのか、不安もたくさんありました。一般企業の会社員と比べたら、不安定な立場であることは間違いありませんから。そんな不安の中で、最後に背中を押してくれたのは、冨田研のOBの方でした。サンフランシスコで研究職に就いていらっしゃる方で、進学の相談をするためにアメリカまで会いに行ったんです。その方が本当に目をキラキラさせながら話すのを見て、やっぱり自分のやりたいことを貫こうと、気持ちを決めました。

臼居さん②



SFCに入ったからバイオに出会えた


 大学院では他大に出ることになりましたが、私がバイオと出会うきっかけを与えてくれたSFCには、とても感謝しています。入学当初は、特にやりたいこともなく、目標を持って入ってきた周囲の人たちにコンプレックスを感じることもありました。文系だったための知識の少なさ等、不安はたくさんありましたが、思い切って冨田研に入って本当に良かったと感じています。
 SFCでは、早い段階から研究を始めることが出来、その分自分の専門領域を深堀りすることが出来ます。やりたいことを突き詰めるという経験はどんな分野であっても大きな糧となるでしょう。一般教養が無い分、研究に必要な基礎知識の肉付けを自分でする必要はありますが、そこさえ乗り越えられれば、最高の環境だと思います。

臼居さん③



 自分の研究内容や将来の道筋について、優しい語り口で丁寧に説明してくれた臼居さん。可憐なルックスとは裏腹に、彼女の研究に対するストイックな姿勢を感じました。
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