11月22日(金)-23日(土)にかけて行われるORF2013では、今年も多くの研究会や団体がこれまでの研究成果を発表している。今年、5年ぶりにORFへ展示を行う堀茂樹研究会(以下、堀研)にその背景と意気込みを聞いた。

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 今回、堀研でのORFを取りまとめる野末和夢さん(総4)に話を伺った。


–ORFでの堀研のブース展示について教えてください

堀研にとって、今回のORFは久しぶりの出展です。最後に出展したのが2008年ですので、5年ぶりのORF出展となります。自分にとっては堀研での初めてのORFです。2008年は、ポスター展示と輪読文献の紹介などを行っていましたが、それに加えて今年は新しい取り組みを始めました。


–その新しい取り組みについて詳しく教えて下さい

5年ぶりにORFへ出展するにあたり堀研のOBに相談したところ、今までの取り組みに加えて論集を作ってみてはどうか、とのアドバイスをいただきました。論集は堀研にゆかりのある若手の研究者や、学部生の方に寄稿していただきました。論集と銘打ってはいるものの、論文と言うよりは私論やエッセイのように書かれています。

 論集の他にも名言集ポスターも作っています。研究会のメンバー各自が研究している思想家や文学者などの名言をピックアップして、その言葉の意味や背景などを、ブースに来られた人に質問されても説明出来るようにしています。

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–論集にはどのようなことが書かれているのでしょうか

大きく分けると、1部は総合政策学と思想について、2部は文学、哲学、社会といったものについて、そして3部は現実政治と思想について書かれています。基本的なコンセプトは共通して持った上で、後は個人の裁量で好きなように書いてもらいました。学部生のものには、自分の個人研究と絡めて書かれたものもあります。ぜひ読んでみてください。

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–論集のコンセプトについてお話を聞かせてください

今回の論集のテーマは、「総合政策学のための思想研究」というものです。これは、ORF展示における堀研のコンセプトでもあります。

 まず前提として、堀先生は総合政策学部の教授という位置づけがなされていて、その上で、授業や研究会を行なっています。総合政策学というとよく、思想か政策か、という話になりますが、そういった議論もされずに、SFCの多様性や、”総合”という言葉につられてしまうのは良いことではありません。

 堀研はSFCの中では思想研究を取り扱っていると自信を持って言うことが出来る研究会です。SFCではこういう研究会の存在が認められている、ということをORFで内外に示すのは、堀研にとってもSFCにとっても大切であると考えています。


–どのような人に来てもらいたい、と思っていますか?

大きいタームで見た時に、人生や生きることについて、一度は誰だって考えると思います。同じように思想や哲学は誰にでも需要されうるものだし、誰を対象にしているなどといった、ターゲットなんてものはありません。そういう意味では文系理系関係なく、いろんな人に来て欲しいです。

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 文系理系の区別はなく、いろんな人に来て欲しいと語った野末さん、ORFは明日23日(土)も行われるので、来場された方はぜひ堀研のブースで足を止めて論集を手にしてみてはいかがだろうか。