21日(日)、SFCの近くを流れる小出川沿いの「花とせせらぎの道」で第16回遠藤あじさいまつりが開催される。遠藤竹炭祭(4月)、小出川彼岸花まつり(9月)と並ぶ遠藤三大祭の一つだ。SFC CLIP編集部は、主催する「遠藤あじさいの会」会長、渡辺重雄さんに話を聞いた。

美しい川を守る 16年以上続くあじさい

第15回あじさいまつりの様子昨年の様子。色とりどりのあじさいが映える。

遠藤あじさいまつりが開催されるのは、バス停「慶応大学」から南東に徒歩3分、小出川沿いの「花とせせらぎの道」(えびす橋 – 大黒橋)だ。

小出川は重要な水系として国が定める一級河川の一つである。だが、かつて小出川では雑草と不法投棄物による汚染が深刻だった。そこで、遠藤地区生活環境協議会は、美しい川を保つため、藤沢市長の名義で河川敷を借り、あじさいを植栽した。これが遠藤あじさいまつりの始まりである。

遠藤あじさいまつりでは、フリーマケットのほか、「遠藤あじさい音頭」や「御嶽会のお神輿パレード」などの催しが盛りだくさん。もちろん、食べ物や地元物産品の模擬店も多数出店する。プログラムは以下のとおり。

9:20呼び太鼓「太鼓保存会」
9:30開会
9:35藤沢市長・市議会議長挨拶
市観光協会会長挨拶
9:50太鼓演奏
10:20-10:50遠藤あじさい音頭
10:55-11:05遠藤焼き米つき唄
11:00-11:20遠藤ささら盆踊り
11:40秋中吹奏楽部演奏
12:10 ティッシュのつかみ取り
12:30-13:10 御嶽会のおみこしパレード(前半)
13:50-14:30 御嶽会のおみこしパレード(後半)
15:00 閉会

SFCと地域のつながり あじさいの会 渡辺会長にインタビュー

遠藤あじさいの会 会長 渡辺重雄さん遠藤あじさいの会 会長、渡辺重雄さん
藤沢民謡コンクールでの優勝経験を持ち、
その歌声を七夕祭で披露したこともある。

— 今年で遠藤あじさいまつりは16回目になります。最初はどのようなものだったのでしょうか?

1回目から市長招待など様々な行事をおこなっています。なかには今でも続いているものもあります。例えば、藤沢市立秋葉台中学校の吹奏楽部演奏は、「いろいろな場所で発表をしたい」という声から始まり、それから都合が合えばお願いをしています。
 SFCの方は初期のころから手伝ってくれていますよ。かつて遠藤地区まちづくり推進協議会にSFCの学生が参加して「地域に何か貢献したい」と持ち込みがあったんです。そこで「今度あじさいまつりというのがあるので手伝ってくれませんか」と尋ねたら快く引き受けてくれました。遠藤あじさいまつりでは毎年、模擬店の手伝いや通行止めをしている道路の番、テントの設営などを率先してやってくれています。
 遠藤三大祭のうち、最初にできたのがあじさいまつりなのですが、そのあとにできた竹炭祭と小出川彼岸花まつりにもSFC生が応援に来てくれています。

— そうなんですか。遠藤三大祭は、SFCも含め地元と深い結びつきのあるイベントなんですね。

そうです。あじさいの会も遠藤在住の方ならどなたでも入会できます。

— あじさいの管理は、あじさいの会の方々が担当されているのですか?

あじさい一本一本が会員に割り当てられていて、会員の方が年間を通じて手入れをしてくださっています。あじさいのそばには名札が立ててあって、そこに会員の名前が書かれているんですよ。あじさいの会は、抜ける人もあれば、また入る人もあるし、ずっと継続する人もいます。なかには、おばあちゃんがもう手入れができないから、代わりにお孫さんが引き継いで世話をしてくださる例もあります。

— 美しいあじさいは、遠藤の方々に支えられてこその美しさなのですね。最後にSFC生に向けてメッセージをお願いします。

SFCの大学生にはいつもお世話になっています。今年も遠藤あじさいの会は七夕祭(7月4日)に協賛する予定です。いつもあじさい祭りに協力してもらっていますからね。七夕祭が大成功するように祈っています。

— お忙しい中、ありがとうございました。


 SFCの学生が意外と知らないのが、SFCを一歩出た地域の魅力である。せっかくの日曜日、家にこもっていてはもったいない。カメラを片手に、鮮やかなあじさいのもとへ足を運んでリフレッシュしてみてはいかがだろうか。