SFC生の春学期は終わり、1カ月後には秋学期がはじまる。今回は昨年の秋に入学した伊勢谷彩樹さん(環1・GIGA)、井上美佑さん(総1・GIGA)、國枝文さん(総1・AO)、山田都葉さん(総1・AO)の4人を迎え座談会を開き、秋入生のSFCでのキャンパスライフについて語ってもらった。

今回の座談会は、秋入生のキャンパスライフについて話し合うことを通して、異なった入試方式で入学した4人が思う秋入生のメリットとデメリットをみつけ出し、9月に入学を考えている受験生が参考にできる情報を提供することが目的である。

言語の授業は友達を作るチャンスがたくさん!?

—— 4月生と関わる機会は少ないと感じますか?

井上さん

入学した当時は、同じ時期に入学した人と関わることが多かったのですが、実際に今春学期になってから新しく入学してきた4月生である新入生と話す機会が増えているように感じています。半年だけ先輩ではありますが、大学に関するアドバイスを求められることがあるので自然と会話を交わす機会はあるように感じます。

学年的には同じ1年生ではありますが、ほんの少しだけ先輩の立場からわかる範囲で教えてあげています!

新入生との交流について語る井上さん 新入生との交流について語る井上さん

—— あと2カ月ほどで正式な先輩(※秋入生は9月に学年が変わる)になるので、頼れる先輩になれるように頑張りましょう(笑)他の皆さんはどのように感じますか?

國枝さん

私はGIGA生ではないからか普通に4月生と関わることはあります! とくに言語の授業では18の学生(2018年度の4月生)と話す機会が多いので、授業を通して仲良くなっていったように感じます。

山田さん

私も4月生と関わる機会が少ないとは感じないですね。日本語での授業を取っていると自然とそのクラスにいる4月生と話すことになるので、私は逆に4月生の友達が多いです!

—— そうですか! 確かに言語の授業では実際に会話をしなければいけないので自然と仲良くなれる場なのかもしれないですね。少し話は変わりまして私自身の体験談になりますが、初対面でGIGA生であることを伝えると驚かれたり、日本語を心配されたりすることは皆さんはありますか?

國枝さん

私は秋入学だけどGIGA生じゃないと伝えると、逆に何入学で何生なの!? と驚かれることがあります(笑)GIGA生ではないと珍しがられます(笑)

—— なるほど。なかには秋入生=GIGA生と考える学生もいるみたいですね。

情報収集で感じる大きな壁

—— 授業、サークル、研究会などについての情報はどこから収集することが多いですか? シラバスを読んだり、先輩から情報を収集したりしていますか?

山田さん

私はAO入試で入っているので研究会も入学する前から決めていて、サークルもずっと続けているダンスのサークルに入っているので、自分で情報収集した感じですね。

研究会とサークルについて語る山田さん 研究会とサークルについて語る山田さん

井上さん

正直、研究会の下調べで読むシラバスの内容は簡潔ではありますが、第一の情報としてはわかりづらいと思うので…とくにGIGA生は読まないのではないでしょうか。その点、体育会系の部活に入ると、親身になって相談にのってくださる先輩方から情報を得られるので、こういう場で情報収集をすることの方が多いです。

國枝さん

そもそも授業が先に始まるので、秋入生は秋学期のうちに授業で関わった先輩から情報を得て、入学して2学期目となる春学期に研究会に入るという流れが一般的になります。よって、入学してすぐにオリエンテーションやサークルなどの新歓でたくさんの情報を得るということができないので、情報収集できる量は4月生に比べて少ないと思います。

今、私自身が入っている研究会も自分からどんどん情報を集めて入った感じなので、自分の行動次第で集められる情報量は変わってくるかもしれないですね。

ちなみに私が入っている研究会は日本語が話せなくても入れます!

情報収集について語る國枝さん 情報収集について語る國枝さん

—— 研究会は英語がいいなという人にはありがたいですね!

—— 運がよければ研究会側から声をかけていただけることはありますが、結局は自分が動かなければ入るタイミングを逃すということもありうるので、とくに情報収集が大きな壁となる秋入生は積極的に早く動くことが大事だと思います。

秋入生の意外な悩みとは

—— これまで話した問題のように、秋入生だからこそ困っていることはありますか?

井上さん

秋入生とか関係なく情報基礎は苦手で困っていますね(笑)あとは…少し求められている答えから離れてしまうのですが、成人式のことで悩んでいます!

GIGA生は海外出身の方が多いので、成人式に参加する人は少なく「地元の友達とみんなで参加する」ということができないのが少し悲しいです。

—— それは私もわかります。とくに日本での在住経験が短いと自分が通っていた場所の成人式に飛び入り参加するのもなかなか勇気が入りますよね。他にはありますか?

山田さん

これは困っているという訳ではないですけど、9月に入学すると同期と学年が少しずれるので悲しいと思うときもあります。

—— わかりますね…たった半年ではありますが、どうしてもこの差が大きく感じることはありますね。

GIGA生の団結力はナンバーワン!?

—— 今までデメリットの面を話してきましたが、逆にメリットはありますか?

井上さん

初対面で話すときに興味をもってもらえる! 引っ越しや転校を繰り返してきた人が多く、一人ひとりの経験が多種多様なので初対面の人とでも話は広げやすいと思います!

—— 確かに自分が住んでいた国の話からどんどん話を広げることができるので、会話が弾みやすいですよね! 他にはありますか?

山田さん

GIGA生ではない私からすると4月生と比べてGIGA生と関わりがもちやすいことがメリットのように感じます! 同じ時期に入るので自然とGIGA生の友達が増えるのは嬉しいし、よかったなあと思います!

伊勢谷さん

4月生と比べると秋入生は人数が少ないので、全員と仲良くなれます! 小さいコミュニティーだからこそ得られる情報をシェアすることが多いので、仲間意識もかなり強いと思います!(笑)

GIGA生について語る伊勢谷さん GIGA生について語る伊勢谷さん

井上さん

秋入生は似たようなバックグラウンドをもった人が集まっているので、共感できるものがたくさんあるということから仲間意識が生まれるのではないかと思います。

GIGA生は一人の人と仲良くなると自然とその人の友達とも仲良くなるので、GIGAというコミュニティーの中で交友関係を広めることは意識しなくてもできます。ただ、ここからSFCというコミュニティーに広めるとなると少し難しく、自分から積極的になる必要があると思います。

—— GIGA生は友達であるかなどは関係なく、本当に皆さん協力的だという印象はありますね…例えば、日本語で困っているGIGA生を日本人のGIGA生が助けてあげたりする場面はよくみかけますし、私自身も実際に名前しか知らないGIGA生に課題のわからない部分を教えてもらって救われたことはあります!(笑)

—— 秋入生の中にも4月生に話しかけるのは抵抗があったり、そもそも日本語で行われている授業を取らないという人もいるので、情報をもっている人は「広めなきゃ!」と考えたり、得意分野がある人は「教えてあげなきゃ!」と考える人が多いですね。

秋入学を考えている受験生へのアドバイス&メッセージ

—— 最後の質問になりますが、どの入試を受けるべきかを迷っている受験生に、何かアドバイスできることはありますか? 個人的な話になるのですが、私は帰国生入試でも受けることができたにもかかわらず、あえてGIGA入試だけを受けました。最初はすごく悩みましたが、GIGA入試で受けた方が自身の個性を出せる気がしたので、この入試方法を選びましたが、皆さんはどうですか?

山田さん

私は一般入試を受ける人もAO入試を受けた方がいいと思っています。私は両方の入試を経験したのですが、この経験から思ったことは、一般入試に比べてAO入試は入ってからの具体的な構想を練ってから挑戦できるので入学してからの生活が変わりますし、すごく意味のあるものを得られると思います。

井上さん

GIGA生として入るならどんどん個性をみせた方がいいと思います! みせたもの勝ちですね!

伊勢谷さん

ボランティアなどをやっていたらそこはアピールしましょう!

井上さん

ただ、「ボランティアしていました!」だけではだめですよ! ボランティアをしていた意味を伝えることが大事です!

伊勢谷さん

ボランティアをいくつもやっていたとしても数が大事という訳ではないので、伝え方はしっかり考えなければいけないです。

井上さん

その経験を通して何を学べたかを何かしらの形で伝えることができた人が集まっています。そのおかげで私は大学でも学習に意欲的な人達に囲まれて、環境に恵まれているなと感じています。

今後の受験生へのアドバイスについて話す皆さん 今後の受験生へのアドバイスについて話す皆さん

—— AO入試で受けた皆さんは何かありますか?

國枝さん

SFCで何を勉強したいかというような目標をしっかりもっている人にAO入試はおすすめです! 異なった目標をもつ様々な人が集まっているので、「私あてはまる!」と感じた人はぜひ、AO入試を受けてみてください。

井上さん

専門的に学びたい分野を先に決めなければならないイギリスの大学とは違って、SFCでは興味のある分野全てに手をつけることが可能なので、何か一つでも「これ興味ある!」「これやりたいな」という気持ちをもった人であればSFCでとても楽しく学べます!

伊勢谷さん

興味のある分野がたくさんある人や、新しく学びたいことがある人にもSFCはぴったりなので、自分にあった入試方法をみつけだして、ぜひ私たちの仲間になりましょう!

—— ありがとうございました。

今年もどのような学生が秋に入学してくるか楽しみだ。受験生の皆さんは少しでも「秋入生のキャンパスライフ」を想像できただろうか。

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