様々な才能が集まるSFCで、プロクリエイターたちが団体を作り上げた。その名も「sense.」。すでにクラウドファンディングなどで注目が集まっている。編集部では、その活動内容や設立理由などを取材した。

大学ならではの活動を

今回、sense.の立て役者であり代表でもある板谷勇飛さん(環1)に話を聞いた。

—— 活動内容・理念について教えてください。

我々「sense.」はSFCを拠点に、学生でありながら各々の分野でプロとして働くメンバーを融合させ、次世代のデジタルクリエイティブ表現を創造することを目指して活動しています。具体的には、ソフトウェアエンジニア、映像クリエイター、デザイナー、ハードウェアデザイナー、マーケターなど、多くの次世代を担うメンバーが在籍しています。

—— なぜ今回sense.を結成したのでしょうか?

一度社会に出てしまえば、なかなかこれらの業界で働く人間を集めて、金銭的な利益に縛られずに共同作業、共同研究に明け暮れることは難しくなります。それが可能なのは大学時代であり、これを有効活用したいという思いから結成に至りました。

—— 団体名の由来を教えてください。

SFCに入学して一番に、それぞれの分野において圧倒的に輝くセンス(感覚)を持っている人が非常に多いと感じました。多分野に渡る優秀なセンスが集う場所をつくり、互いに刺激を受けながら新たな価値を創造したいとの思いから名付けました。

—— SFCで10月12日に行われる秋祭では何かするのでしょうか?

今年の秋祭では「CONNECT」というデジタルインスタレーション作品を出展します。視界全域をプロジェクターから投影される3DCG映像で包み込む、新次元の体験型アート作品となっています。

SFCがインターネットの起源として知られることにちなみ、繋がること「コネクト」をテーマに映像制作を行なっています。

さらに映像だけでなく空間設計にもこだわっています。学内行事だということを一切感じさせないよう、教室内には全面に黒壁やスクリーンを設置し、ライティングにもこだわります。自動発券機やQRシステムの開発・導入に加え、自動改札機まで導入する力の入れようです。

先日行なったクラウドファンディングでは30万円を超えるご支援をいただくことができました。加えてBlackmagic Design様、BenQ様のご協力により、最先端の再生システムを使って皆様に感動体験をお届けします。

今年の秋祭がSFCの歴史に残るものになると確信して、日々制作に邁進しています。


CONNECTのイメージ CONNECTのイメージ

—— 秋祭後の活動の予定を教えてください。

現在、地方の広告代理店より、メディアアート制作の相談を頂いています。秋祭での経験をもとに、実際の商業案件としてメディアアート制作は続けていきたいと思っています。

また100BANCHへの加入や起業も視野に、革新的なオンラインサービスの開発・提供等を行なっていきたいと意気込んでおります。

—— ありがとうございました。

代表的なメンバー紹介

代表を筆頭としてsense.の屋台骨となっている中心的なメンバーは以下の通りだ。

板谷勇飛(代表)

チーム内での担当分野: 映像、デザイン、総合ディレクション
東京、岡山を拠点にディレクション・実写撮影・CGデザイン等をワンストップで請け負うフリーランスの映像クリエイター兼デザイナー

中嶋俊太

チーム内での担当分野: ソフトウェア開発
自主制作、自然言語処理学会での発表を通じて経験を積み、現在は株式会社ispecにてiOSアプリの開発業務に携わるフリーランスのエンジニア

呂文軒

チーム内での担当分野: 運営管理(主に財務、広報)
複数社にて中国市場調査のインターンを経験し、現在は大手中国企業にて、市場調査及び企画等を行なっている。中国のエンタメ市場・サブカルチャーのスペシャリスト

加藤陸

チーム内での担当分野: 空間設計と施工、3DCGモデリング
Minecraftを通じた創作活動等で幅広く活躍し、現在は日本では約10名のみの、マイクロソフト社公認プロマインクラフターの一人

前田萌絵

チーム内での担当分野: 事務管理
高校時代より、課外時間の大半を充て、バイオ研究に没頭。特定の植物の成長過程における謎を解明し、高校生バイオサミットにて農林水産大臣賞を受賞

sense.のメンバーたち sense.のメンバーたち

CONNECTの情報

秋祭の「CONNECT」も含めて、sense.の今後の動向から目が離せない。