義塾3季ぶり37回目の優勝! 六大学野球秋季リーグまとめ
9月14日-11月4日にかけて行われた2019年 東京六大学野球秋季リーグ戦において、義塾は3季ぶり37回目の優勝を決めた。今回は義塾の戦いを振り返る。
第7週終了時点で怒涛の8連勝
義塾は今秋のリーグ戦にて、強力打線を武器に快進撃を遂げた。義塾は初戦の東大戦から勢いにのり、第7週の明大戦にかけて驚異の8連勝を記録した。早慶戦で2連勝し、10連勝での全勝優勝となれば、義塾では昭和3年(1928年)秋季リーグ戦以来、91年ぶりとなるため、早慶戦での偉業達成に大きな期待がかかった。
91年ぶりの全勝優勝ならず
義塾が勢いよく勝利した第1試合
そして迎えた早慶戦第1試合、義塾は先発の高橋佑樹投手(環4)が早稲田打線を1点に抑えるとともに、主将の郡司裕也選手(環4)が2本の本塁打を放つなど、自慢の強力打線が力を発揮し、K7-1Wで快勝した。初戦に勝利したことで、義塾の3季ぶり37回目の優勝が決まった。
早稲田が意地を見せた第2試合
初戦に勝利し、全勝優勝に王手をかけて臨んだ第2試合だが、早稲田が意地を見せる。先発の森田晃介投手(商2)が初回から失点し、5回までにW5-0Kと早稲田を追いかける展開となる。その後、義塾の反撃も及ばずW6-4Kで敗れてしまった。
勝ち点5をかけた第3試合は1点を争う大接戦に
第2戦の借りを返すべく臨んだ第3試合、義塾は初回、2回と立て続けに得点した。しかし、6回裏に同点とされると、9回裏に早稲田の金子選手に適時打を許し、K3-4Wでサヨナラ負けを喫した。早慶戦は義塾は1勝2敗となり、勝ち点5での優勝を果たすことができなかった。
SFCからプロ野球へ 郡司主将にインタビュー
第1試合の試合終了後、編集部は義塾主将の郡司選手にインタビューを敢行した。ここでは先日の記事で記載しきれなかった、インタビュー全編を掲載する。
—— 優勝の率直な気持ちはいかがですか?
第一は、報われたな、やってきてよかったな、という思いです。
—— 勝てば優勝という試合、どのような意気込みで試合に臨みましたか?
去年のリベンジという思いが一番強いです。
—— 2打席連続本塁打についてはどうでしたか?
仲間の分析が狙いを絞る要因になりましたので、仲間に感謝したいです。ストレートが来るようなカウントで、ストレートに狙いを絞っていました。
—— 今日2本目の本塁打もストレートですか?
あの打席もストレートでした。インコースのストレートが来るかなと思っていたら、それが当たったので、仲間の分析に感謝です。
—— 5打数4打席ですが、好調の要因は何でしょうか?
僕は打席で考えて打つタイプなので、狙いがはっきりしていたり、考えがまとまっているときは良い結果が出ていると思います。
秋季リーグ戦では打率.394、本塁打2、打点10を記録し三冠王となった
—— 2打席連続本塁打のあとの打席で放った右打ちの進塁打について、あの打席で意識されていたことはありますか?
あの打席では、周りの人達は3打席連続本塁打を期待しているのだろうと思っていたのですが、本来僕はホームランバッターではなく、右打ちを得意としているバッターなので、あの場面は本塁打よりも、後ろにつなぐことを意識してあえて右打ちを狙っていました。
—— 守備では早稲田打線を1失点に抑える好リード。リードしていた感想はいかがでしたか?
1点は取られたのですが、大量失点する気配はなかったので安心してリードできました。
—— SFCでの学びの中で野球に繋がったと感じているものはありますか?
現在はパワプロ(バーチャル野球)の研究をしていますが、以前は投手のピッチングフォームの動作を解析して研究していました。授業では、組織論的な部分も大切なので、キャプテンとしてリーダーシップを存分に発揮するために必要なことを学べました。
—— 最後にSFC生に一言お願いします。
SFCは楽しいというか、野球だけでなくいろんなことを学べたなという感じです。何を学んだかというと、めちゃくちゃあるのですが、ほんとに楽しい4年間を過ごさせてもらったなと思います。最後に、4年生は卒論頑張りましょう、という感じです。
早慶戦終了後にはパレード、優勝祝賀会
4日、義塾野球部の東京六大学野球秋季リーグ戦優勝をうけて、優勝準備委員会主催の優勝パレードおよび優勝祝賀会が行われた。数多くの塾生、塾員が参加し、3季ぶり37回目の優勝を三田山上で祝った。
都心に響き渡る「若き血」
秋季リーグ戦最終日の閉会式終了後、明治神宮野球場前から優勝パレード行列が出発した。パレードの先頭は長谷山彰塾長や大久保秀昭監督、郡司主将が乗る1931年式A型フォード。パレード行列は明治神宮野球場から六本木交差点を通って三田キャンパスまで約2時間かけて練り歩き、到着後は三田キャンパス中庭にて優勝祝賀会が行われた。
三田山上での優勝祝賀会
「私が塾長に就任してから6シーズンで3回優勝しています。その間も優勝争いに絡み、選手は個々人の課題を克服して優勝を成し遂げてくれた。野球部の諸君に敬意を評したい」と野球部員を労う長谷山塾長。続けて「小学生から大学生、大学院生、留学生、教職員、義塾社中全員が一丸となって応援して優勝を勝ち取ることができた。こんなことができる大学は日本中、いや世界中にも無いと言っても過言ではない。慶應義塾は世界一の大学です」と語った。
その後、千田学生総合センター長から「野球部、優勝、おめでとう、乾杯!」の掛け声に合わせて乾杯が行われた。
大久保監督は「本当に、神宮球場で応援していただきありがとうございました」と謝辞を述べ、今季で監督を退任することを表明した。5年間の在任期間を振り返り「学生と一緒に過ごした時間は、これほど幸せなことはない、という気持ちでいっぱいです」と語った。そして、「明治神宮野球大会では日本一を達成したい、有終の美を飾りたい」と最後の試合への意気込みも見せた。
郡司主将は、昨秋のリーグ戦後に長谷山塾長から励ましを受けたというエピードを語り、「長谷山塾長と三田の山上に来れたことは幸せです」と述べた。そして、明治神宮野球大会で「大久保監督を日本一の監督にしてから卒業したいです」と次なる戦いの抱負を述べた。
優勝の余韻も束の間、15日(金)から開催される明治神宮野球大会に向けて野球部の戦いは続く。義塾は、平成12年の第31回大会以来の全国制覇を目指す。義塾野球部の今後の戦いからも目が離せない。
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