昨年の11月から海外研修特集を始めて、今回で無事16回目を迎えることとなりました。スタンフォード、東南アジア、ウィリアム&メアリー、ワシントン、ケンブリッジと英語圏の研修は全てご紹介しましたので、今回と次回は一つの節目として今までのまとめと、現段階での選考スケジュールの概要等をご報告しようと思います。既に本年度の研修に関して選考が終了しているものもあり、我々の記事が少しでも皆さまのお役に立つことができていれば幸いです。今後も他言語の研修についての情報を鋭意提供してゆこうと思っておりますので、引き続き宜しくお願い致します。最後になりましたが、今まで本特集にご協力頂きました皆様に、この場を借りて再度御礼申し上げます。ありがとうございました!そして、これからも海外研修特集を宜しくお願いいたします。


〔スタンフォードプログラム概要〕
(1) スタンフォード大学における少人数制の英語クラス
(2) 学生がアメリカの生活や時事問題をより深く理解できるよう構成された、午後から夕方にかけての幅広いフィールドワークやイベントの、主に2つから構成されています。本プログラムの特徴は、日本と台湾の学生、そしてホストであるスタンフォードの学生が共に寮生活を送ることで、豊かな国際経験が積めるようになっています。
 プログラムの趣旨は、毎日英語を駆使できるような国際的な場を提供することで、学生が国際社会に通用する思考様式や振る舞い方を身につけることです。学生はそこで、文化の差異と同一性の両方に直面し、国際社会で主導的な立場をとるとはどういうことなのかを体得してゆくことができます。
〔東南アジアプログラム〕
 同プログラムでは約17日間の研修で、タイ、マレーシア、シンガポールの3ヶ国を訪れます。このプログラムの正式名称は、”現代の東南アジアの諸問題に関するプログラム”です。その名の通りここでの目的は、今日の東南アジアで個人・社会・組織が直面している様々な問題に対して、参加する学生の理解を促すことです。
 プログラムでは、具体的に以下のような内容の研修を行います。
 (1) 雇用や住宅、共同体の仕事における貧困と開発について
 (2) メディアや公式発表について
 (3) ビジネスと起業について:
 訪問先の国で、経済状況の改善に寄与している団体や個人に会う。
 (4) 文化的諸問題について:
 分裂や偏見といった危険性と、刺激や多様性という利点を含む、豊かで多様な各国の文化構成を見る。
〔ウィリアム&メアリープログラム〕
 プログラムの正式名称はThe Keio University College of William and MaryCross-cultural Collaborationで、特に最後の2語が本プログラムの特徴を表しています。本プログラムは一般的な夏期語学研修とは異なり、英語を学ぶだけでなく、William and Mary (WM)大の学生と大学寮に寝泊りして、協同(collaboration)で、日米の文化的な側面に注目して共同研究をすることが主眼となっています。本プログラムの過去の成果を振り返ると、多くの学生が英語やアメリカ文化についてだけでなく、日本や自分自身について見つめ直し、学ぶ機会を得ています。なお、慶應大学での事前・事後研修もあり、ネットを使ったビデオ会議やBBSやメーリングリストを使い、夏期期間中だけでなく一年を通してWM大側との交流があります。
〔ワシントンプログラム〕
 本プログラムの公式名称はGlobal Opportunityといい、前半の約10日間をスタンフォード大学で、残りの10日間をワシントンで過ごす中で、現代社会がどの様に作用しているかを学びます。その具体例としてアメリカ合衆国を対象とし、政府とビジネス、市民社会、およびメディアの結びつきに焦点を当てます。活動は広い範囲の人々との直接的な関わりと、これら4つのセクターを表す組織を通して行い、グループ間での相互作用(関係)に着目します。本プログラムでは学生に対して、米国社会における様々なアクターの結びつきや影響を明らかにすることで、自身が所属する社会においても同様のものが存在することを発見し、分析するための基礎を築くことを期待しています。それらに基づき、学生達は現実社会における具体的な機会について考えながら、グローバル化する社会の中で自分達にふさわしい場所を見つけてゆくことでしょう。
〔ケンブリッジプログラム〕
 本プログラムの正式名称は「慶應義塾大学-ケンブリッジ大学ダウニングコレッジ夏季講座」です。夏季休業期間中、約1ヶ月間、イギリス、ケンブリッジにおいて開講しています。
 ケンブリッジ大学は、ご存知の通り、オックスフォード大学と並ぶ名門校で、美しいキャンパスは勉学に最適な環境にあります。授業は英語による講義およびディスカッションを中心としており、ケンブリッジ大学の教員が指導にあたります。講座期間中は、専門分野の知識を深めるだけでなく、ダウニングコレッジ内での寮生活や、ケンブリッジ大学の在籍生が企画するアクティビティを通して、現地の学生との文化交流も体験できます。 
 このように本講座は、国際性豊かな学生を育成することを目的としています。なお、本学の教員および職員が引率します。
〔各プログラムの現時点での選考スケジュールと求める人物像について〕
・スタンフォード:
4月21日 プログラムのディレクターであるドワイト氏が来日。
      説明会などを開催予定。
・ウィリアム&メアリー:
 現在選考過程です。
・東南アジア:
 秋学期開始直後から英語の授業などで告知予定です。
・ワシントン:
 過去にVIA主催のプログラム(スタンフォード、東南アジアプログラムなど)への参加経験のある学生のみ応募可能。志望者はディレクターのドワイト氏と直接連絡を取って下さい。
・ケンブリッジ:
 選考終了
 参加者発表 4月19日(金)午後2時以降
 (各地区国際センター(またはSFC事務室)掲示板にて)
■ 各プログラムが求める人物像とは
(以下は過去の記事の中から、「どのような人に参加して欲しいか」のインタビューをまとめたものです。英語の研修プログラムはどれも非常に人気があり、参加人数が限られていることなどから、毎回選考が行われています。選考に臨まれる方は是非こちらを参考にしてみて下さい。)
・スタンフォードプログラム
 刺激に満ちた新たな国際舞台へやる気を持って参加しそこで成長できるような、思慮深くて責任感のある若い人なら、成績や年齢には一切関係なく誰でも大歓迎です。学生が新たな文化や考え方と出逢うこのようなプログラムにおいては、柔軟な精神や深い理解力が大切です。
・東南アジアプログラム
 私達は、新たな状況に遭遇したり、現地に住む人々と出会ったりすることに強い意欲を持ち、最も優秀で明晰な人達を求めています。語学の能力や海外生活の経験、アジアの諸問題における学問的知識も大切ですが、それ以上に、開放的な思考力や思いやりの精神、人間らしさとはどういうことかへの関心が非常に重要なのです。
・ワシントンプログラム
 このプログラムは以前、何かしらVIAの主催するプログラムに参加した人にのみ公開されています(ALC、東南アジア、その他のプログラム)。理由はこのプログラムを、学生がVIAプログラムで経験したいくつかの主題へより深く導くことができるフォローアップの体験と位置づけているからです。
・ケンブリッジプログラム
 学習意欲があり、積極的に研修に取り組む学生を求めます。