16日(木)、秋葉原コンベンションホールでIPv6アプリコンテスト2005の表彰式が行われ、小野雄太郎さん(環2)がインプリメント部門の一般枠優秀賞を受賞した。小野さんは、2003年、2004年に続き、3年連続での受賞となった。


 同コンテストは村井純環境情報学部教授・SFC担当常任理事を会長とするIPv6普及・高度推進協議会の主催で行われており、今回で3回目となる。同部門の企業枠最優秀賞では、SFCので導入されることが決まったIRIユビテック及び松下電工株式会社の仮想IPv6照明監視制御システムが選ばれた。
 小野さんの作品は「PushToCast」というタイトルのメッセンジャーサービスで、7カ国16作品の中から選ばれた。小野さんはSFC CLIPの取材に対し、「IPv6は、もともとSFCを中心としたWIDE Projectがリーダーシップを取って、世界を先導してきました。偶然にもそのような場にいる私が、IPv6アプリコンテストで賞をいただいているというのは、とても光栄に思います。将来IPv6を活用したビジネス展開など、これをひとつの機会にSFC発の活躍がさらに生まれることを期待しています」とコメントした。なお、SFC CLIPに寄せられたコメントの全文は以下の通り。
▼小野さんのコメント
「IPv6アプリコンテスト 2005 優秀賞 受賞にあたって」環境情報学部 2年 小野 雄太郎 ([email protected])
Microsoft Most Valuable Professional for Windows Server – Networking, Jan 2004 – Dec 2006.
Visual Studio User Group フォーラムリーダ
非営利活動法人 TimberLandChapel.com 副理事
 2006年2月13日、秋葉原コンベンションホールで開催された Global IP Business Exchange 2006内で、IPv6普及・高度化推進協議会 主催の IPv6 アプリコンテスト 2005 表彰式が開催されました。この表彰式で インプリメンテーション部門 一般枠にて環境情報学部 2年 小野雄太郎 制作の "PushToCast" が優秀賞を受賞しました。2003年より開催されている同コンテストで、2003年、2004年に引き続き、3年連続での受賞となります。
 このIPv6アプリコンテストは、IPv6普及・高度化推進協議会主催のもと、後援として WIDE Project や 総務省、各スポンサーの協力で開催されている、IPv6 の普及を促進するようなアプリケーションの開発を支援するインターナショナル コンテストであり、今年のインプリメンテーション部門には 7カ国 16作品が応募されました。
 今回 優秀作を受賞した "PushToCast" は、IPv4/IPv6 ネットワーク上で携帯電話などに搭載されつつある Push-to-Talk を実現するためのアプリケーションです。ボタンひとつの簡単な操作で、非同期片方向の音声/動画コミュニケーションを可能にしています。Instant Messenger や VoIP といって同期双方向コミュニケーションとは違い、デスクから立ち上がり名前を呼ぶような、もっとインフォーマルなコミュニケーションをネットワーク上で可能にすることを目指しています。
 通常の Windows XP 搭載パソコンに、Microsoft .NET Framework version 2.0 がインストールされている環境で利用できます。
 なお、PushToCast は IPv6 アプリコンテスト 2005 Webサイトより、無償でダウンロード可能 となっています。ぜひ一度お試しください。
 私が IPv6 アプリコンテストに応募するのは、第一回から続けて3回目となりました。第一回が開催された2003年は、まだまだIPv6という言葉は知られていませんでした。しかし第三回となった2005年には、すでにIPv6はメジャーなトピックとなって雑誌や展示会等でも頻繁に "IPv6" という単語を見かけるようになっています。
 この IPv6、もともとSFCを中心とした WIDE Project がリーダーシップを取って、世界を先導してきました。偶然にもそのような場にいる私が、IPv6 アプリコンテストで賞をいただいているというのは、とても光栄に思います。
 研究開発フェーズからリアル ビジネスへの適用フェーズへ移りつつある IPv6 ではありますが、私がこのような賞をいただいたということを知っていただいて、この記事を読まれているみなさんが IPv6 へ興味を持っていただければうれしく思います。
 そして来年の IPv6 アプリコンテストへの応募や、将来 IPv6 を活用したビジネス展開など、これをひとつの機会に SFC 発の活躍がさらに生まれることを期待しています。
2006年2月24日