SFC近辺の気になるお店を紹介するコーナー、「SFC食ざんまい」。1年半の時を経てこのたび復活した。復活第1回はSFCの前に謎めいた看板が出来てから1年たつが、湘南台と逆方向にあるためあまり知られていないであろうそのお店の正体を追いかけてみる事にした。

これが、昨年初夏に登場した看板。バス通学者にとって、未知の世界への入り口だ。リサーチの結果、サークル棟奥からSFCの外に出ることが近道であることがわかり、看板に頼らずに地図を用意して出発した。

出発して1分もたたずにキャンパスの建物が見えなくなり、目の前には広大な畑。地方出身者が思わず懐かしさを覚える光景に出会う。道端には養鶏場や牛舎が並び、「あの」臭いの発生源を通り過ぎる。なお、この道を通らなければごんばちに行けない訳ではないということが、後で発覚した。

長い下り坂の先にも、広大な畑。歩いてる間に辺りもすっかり暗くなってしまった。

無事、15分少々で到着。林の中の古民家が、目的のほうとう屋だった。樹齢100年を超える木が並ぶ林に灯りが漏れ、情緒がある佇まいだ。

店内も民家の雰囲気が漂う。田舎のお宅を訪問したときのような、何とも言えない安心感がある。建物をそのまま生かした内装に加え、様々な工夫が凝らされているインテリアが雰囲気を演出している。店内には小さなギャラリーも併設されており、日頃から地域の憩いの場になっている。また、頻繁に店内でのイベントも行われている。

メニューはほうとうが中心。ほうとうは味噌仕立ての汁で煮込む甲州(山梨)の郷土料理。広薄の麺で知られているが、ごんばちのほうとうは一般のひもかわうどん程度。麺は全て店内で手打ちされており、モチモチした食感を味わえる。
 付け合せの花豆の含め煮もとてもコクがある。もう1つ特徴的なメニューに、竹炭が入った蕎麦・アイスがあった。

竹炭自体は、無味・無臭だが、整腸効果が優れているそうだ。実際に冷やし竹炭つけ麺を食べた編集部員は「喉越しがよく、弾力のある麺は手作り感がありますね」と感想を漏らした。また、竹炭入り黒胡麻アイスは、滑らかな口当たりで、黒胡麻の風味が口いっぱいに広がるものだった。
 ごんばちはSFC周辺の原風景を感じるお店。甲州ほうとうが中心のメニューだが、高座豚や地域の野菜も食材となっており、まさに地域に溶け込んでいる。せっかくSFCの近くにあるのだから、1度は訪れたいスポットだ。

帰りも徒歩でキャンパスに向かう。辺りはすっかり暗くなり、電灯もない。徒歩で行く場合は、1人で帰るのは避けたい。帰りは爽やかな畑の中のルートを通り、我々は無事、キャンパスに帰還した。

「ごはん処 へっつい庵 ごんばち」情報
営業:
11:30-15:00
17:00-21:00
火曜日は定休日
TEL 0466-48-0055
〒252-0824
藤沢市打戻2982
SFC生はオーダー時に申告すると、大盛無料サービスを受けられます。
メニューの一例
手打ちほうとう 820円
麦とろ定食・高座豚丼 770円
冷し竹炭つけ麺 680円
竹炭入り黒胡麻アイス 350円