16日(火)5・6限、男女ユニット「SPANK HAPPY」のメンバーで、人気バンド「Date Course Pentagon Royal Garden」の主幹でもある、菊地成孔氏が、佐々木敦講師担当の「ポップメディア史」の授業にゲストスピーカーとして講演を行った。


 菊地氏がSFCで講演を行うのは、昨年秋学期に福田和也研究会での講演以来2度目。180分の講演のうち前半は、菊地氏が佐々木講師と対談を行い、残り1時間程度は学生からの質疑応答の時間に当てられた。
 菊地氏は最近仕上がったばかりの「SPANK HAPPY」のニューアルバム『Computer house of mode』(2002年9月発売予定)から数曲を披露し、曲の解説やアルバムの制作にまつわるエピソードなどを語った。収録されている数曲の曲名はゴダールの映画のタイトルからとっており、「ゴダールの意味が分からない映画のタイトルからとった。YMOにしろPIZZICATO FIVEにしろゴダールの難解な映画のタイトルを使っている音楽は素晴らしい。面白い映画のタイトルを使うとムーンライダースのように音楽は駄作になるから、それにあやかった」と語り会場を沸かせた。
 また、昨年発表した「Date Course Pentagon Royal Garden」のファーストアルバムについて、「あれはリズムに関して自分がやりたいことの一部に過ぎない、次のアルバムはダブがテーマ」と今後の構想を明かし、「今まで聴いたことがないような音が自分の頭の中で鳴っているから、それを作品にしたい」と制作意欲を見せた。
 《プロフィール紹介》
 【菊地 成孔(きくち・なるよし)氏】
 1963年生まれ、サックス・CD-J奏者、ティポグラフィカ、GROUND ZEROといったバンドでの活動を経て、11人編成バンドDate Course PentagonRoyal Gardenを結成。平行してSPANK HAPPYや東京ザヴィヌルバッハ、大友良英New Jazz Quintetなどの活動も行う。主宰するDCPRGでは精力的にライブ活動を行っており、フジロックフェスティバル02にも出演が決まっている。