18日(日)、東京のアラブ・イスラーム学院にて、同学院卒業証書授与式と共に、日本人学生たちによるサウジアラビア訪問報告会が行われた。今回の訪問はサウジアラビアのアブドゥル・マジード殿下の招待によって実現したもの。現在イスラム教徒以外は、特別な場合を除いてサウジアラビアに入国できないことになっている。旅で得た貴重な体験をサウジ訪問メンバーに語っていただいた。

1)今回のサウジアラビア訪問は、いつ頃具体的な話が出てきたのでしょうか?

10月にサウジの高校生達と、お互いの国の歴史、文化、経済を紹介する衛星会議を行ないました。サウジ側では、アブドゥル・マジード殿下が御臨席しておられました。その際、会議に参加した日本の学生たちに是非サウジに来て欲しいとの殿下の御意向があり、今回招待していただくことになりました。

2)18日の報告会当日会場の人数や雰囲気はどのようなものでしたでしょうか?

おかげさまで、多くの人にご来場いただくことができきました。報告会は、アラブ・イスラーム学院の礼拝所に机や椅子を並べて行ないました。終始和やかな雰囲気の中で行われ、会場が数度笑いで包まれることもありました。報告自体は、私たちの旅程、王族の方への謁見、産業施設や様々な遺跡等の見学について、多くの写真を紹介しながら進めました。

3)アラブ・イスラーム学院外部の、一般からの参加者も多かったのでしょうか?

アラブ・イスラーム学院の方々の他に、報告者の家族や友人も多く来ていたようです。

4)ゲストにはどのような方がいらっしゃいましたか?

イマーム大学付属海外教育機関責任者アブドゥッラー・アルファハド博士、及びムハンマド・ワリー駐日サウジアラビア臨時代理大使が同席下さいました。

5)今回の訪問は王族のご招待によるものですが、滞在中はどのような生活をしていましたか?

各地で歓迎していただきました。通常は旅行者が入れないような宮殿や産業施設の見学をさせていただいたり、豪勢なアラブ料理を毎日ご馳走になりました。サウディの民族舞踊を観る機会もありました。

6)現在サウジアラビアではイスラム教徒以外に対して観光ビザを発行していないとのことですが、自分たちがサウジに入国するということに対して、何か特別な思い入れはありましたか?

通常、ムスリム以外ではビジネスなど特別な場合を除いて入国が許可されないということで、貴重な経験をしているという事を常に意識していました。また、サウジの人々と交流したことで、サウジアラビアをとても身近に感じるようになりましたね。現地の高校生たちとは、今でもメールのやり取りやチャットをしたりしています。

7)いろいろ思うところのあった旅だったかと思いますが、特に印象に残った出来事について教えてください。

自分と年齢の近いサウジの人達と交流し、互いの考えを交換することが出来たことはとても貴重な経験だったと思います。彼らの多くはとても好奇心が強く、思いやりのある暖かい人であると感じました。王族の方々も風格と威厳があり、人間としての魅力にあふれる方ばかりでした。また、私たちが訪れた各地域にもそれぞれ特徴があり、砂漠の中の都市や、美しい青い海、高原の町、近代的な産業都市、古代の遺跡など、サウジアラビアにはいろいろな顔があることを実感しました。