16日(月)-20日(金)にかけ、SFC環境週間が実施された。主催は、GCP(グリーンキャンパスプロジェクト)、Green*Green、SAEIで、共催はサイクルK、REARTH。


 20日(金)の夜には、イベント「Earthean Night」が開催された。来場者には、オーガニック農法で作られフェアトレードされたコーヒー、紅茶、ナッツが振舞われた。会場のラウンジのテーブルにはろうそくが置かれ、イベントは幻想的な雰囲気の中で行われた。

まず、石川幹子・環境情報学部教授によりランドスケープについてのプレゼンテーションが行われ、オオタカをめぐる看護医療学部創設時のエピソードや鎌倉の緑地保全プロジェクトについて話す中で、石川教授は、「守るということはとてもクリエイティブなことで、守りの姿勢ではとてもできない。どうしても議論の中で戦わなければならないときがある。そのときには、論理的に説明することが必要だ」と発言した。最後は、「今自分のやっていることを丁寧にやってください」と来場者にメッセージを送り、プレゼンテーションを締めくくった。

次の厳網林・環境情報学部助教授によるプレゼンテーションでは、厳助教授の前任の武蔵工業大学横浜キャンパスにおける環境取り組みを紹介した。厳助教授は、武蔵工業大学に1998年に国際環境規格ISO14001が導入される過程や、取り組みについて話した上で、導入した効果として、学生の高い環境意識を挙げた。また厳助教授は、キャンパスの規模や維持にかかる人件費を考えるとSFCにISO14001を導入することには懐疑的で、普段自分たちがしていることに気をつけたり、自分たちで組織的に活動したほうが良いという考えを発表した。

最後に喜望峰から日本まで自転車で走破した本郷毅史さん(環3)がプレゼンテーションを行った。本郷さんは、旅で撮りためた写真を見せながらエピソードを紹介。広大な砂漠の写真、野生のキリンの写真、チベットの透けるような青い空の写真など、世界の大自然を感じさせる写真が来場者の感嘆を誘うと同時に、本郷さんの話しで来場者から笑いを誘う場面も多数あった。旅のエピソードでは、西アフリカでクーデターに遭遇したことや、宿探しで焦っているときほど、夕日がきれいなときが多いことなどを挙げた。プレゼンテーションの最後には、質疑応答が行われた。「3年半の間、毎回の食事は?」、という質問に対しては、「アフリカなどで村につけるときは屋台など、ヨーロッパではスーパーで食材を購入し持参した用具で自炊した」と答えた。
 SFC環境週間では、その他にも、環境に関する映像を放映する「Earth Night Vision」、REARTHによる古着回収、生協の割り箸の間伐材化、SFC環境目安箱の設置、メディアセンターでの環境関連書籍の展示などを行った。
 「Earth Night Vision」は、16日(月)-19日(木)の19:00-21:00にα館道路側の壁で行われ、毎回20人ほどの観客が訪れた。SFC環境週間メンバーの松本賢二郎さん(環4)によると、上映された作品の中には、1回の上映に13万円がかかるものもあり、値段の交渉で苦労したという。
 今回の環境週間の中で、サイクルKは自転車発電企画を行う計画だったが、通常より大きな発電機に取り組んだところ技術的な問題が発生し計画は中止となった。しかし、サイクルKは、来週から再来週までには計画を実行する予定だ。
 SFC環境週間メンバーの三本裕子さん(環1)は、SFC CLIPの取材に対し、「活動ではメンバーそれぞれが音響、音楽、教授への講演依頼など自分の得意分野をいかし、役割分担をし準備をしてきた。メンバーが1・2年生が10人、3・4年生が1人づつという中で、自分たちのやりたいことがうまく表現できるようなイベントになった」とコメントを寄せた。