昨年度に引き続き、SFCを志す全ての人にお届けする「SFC Welcome CLIP2007」。今回はAO入試の合格者と対談を行い、謎に包まれたAO入試にせまる。圧迫面接はあるのか。面接当日にある抜き打ち試験はどんなものなのか。今年度から新方式となるAO入試の受験者は必見。


<回答者>
T.H. 男 (総合政策学部07年度4月入学・A方式1期)
SFC CLIP編集委員 伊邉和弥
Q. SFCを受験しようと考えたのはいつ頃ですか。またどうしてSFCにしたのですか。
A. 2年生の秋頃からAO入試での受験を考えていました。 きっかけは当時担任だった先生からの薦めです。担任の先生からは「君の課外での活動を生かせる試験を受けてみてはどうだろう」と言われました。
Q. 課外活動とはどのようなことをされていたのですか。
A. 少年犯罪や子供による親殺しなどが社会問題となる中で、コミュニティースクールの活動に興味を持ちました。そしてそれらについて学ぶために、様々な研修会などに参加していました。学校内では生徒会や文化祭の活動にも関わっていましたよ。
Q. 実際に出願の準備を始めたのはいつ頃からですか。
A. 高校3年生の6月の終わりくらいだったと思います。研修で海外に行かなければならくて、準備の時間はほとんどありませんでした。でもSFCのオープンキャンパスに参加して、「これからの時代はこの大学しかない!」って思っていたので、準備はスムーズに出来ました。
Q. 志望理由書など提出書類は誰かに見てもらいましたか。
A. 志望理由書の添削を高校の先生にお願いしました。1ヶ月間付きっきりで添削してもらいました。その他の書類は自分で書いて、誤字脱字がないかのチェックだけをお願いしました。
Q. 提出書類にはどの様なことを書いたのですか。
A. 志望理由書には先に挙げた「日本の教育に関すること」、自分の全体像には自分が取り組んでいることや、取り組んできたことをリンクさせた網の目のような説明図を書いたと思います。この自分の全体像に関しては、普通の参考書などには例が載っていないので何を書いたらいいのかとまどう部分もありました。自分の場合は高校に先輩方が残してくれた「受験報告書」があったので、それも参考にさせてもらいました。
Q. 一次試験突破の自信はありましたか。
A. 全然なかったです(笑)。一次の合格発表があるまでは、毎日がドキドキでしたよ! 。私の場合、夏休みのほとんどを資料作成に費やしてしまったので、「これでよかったのだろうか・・・」という漠然とした不安が残っていました。
Q. 2次面接試験に向けてはどのような準備をされましたか。
A. 2次試験は任意の発表時間が与えられているので、自分はホワイトボードを利用して発表するための資料を準備しました。志望理由書では説明しきれなかった事を、自分の言葉で説明するためにはどうすればよいのか考えました。
Q. 当日の面接の雰囲気などはどうでしたか。
A. まず、全員が会議室に集められてB4用紙にいくつかの質問に対する回答を記入させられました。自分には「最近読んだ本の題名、著者名、出版社、紹介文、そして本の内容で何が自分に役立ったかを書きなさい」という質問が与えられました。時間は30分でしたが、時間の割に結構なボリュームがあるなと思いました。そしてその後すぐに面接は始まりました。本人確認を行ったあと10分間のプレゼンテーションを行い、その後、先生からの質問に答える形でした。
Q. いわゆる「圧迫面接」でしたか。
A. いいえ、全く違いました。たしかに自分では考えもしなかった事例に関する質問もあったのですが、それは自分にとってとても参考になるものでした。面接内容に関して、面接官の先生方にとても興味を持っていただけた事も幸いしたのかもしれませんが、とても楽しい面接でしたよ。
Q. 楽しい面接ですか! それはめずらしいですね。
A. 面接終了時には、「これは合格だな! 」という、根拠なき自信も持っていました(笑)。それくらい楽しい面接でした。
Q. 最後にこれからの抱負と、受験生へのメッセージをお聞かせください。
A. 自分はまだ1年生ですが、研究プロジェクトにも関わらせていただいており、高校時代からの夢の実現にまい進したいと思います。周りにも様々ことにとても熱心な人が多くいるので、自分への良い刺激になっています。おかげで、春学期にしてすでに数え切れないほど「残留」をしちゃいましたけども…。あと合格した後に、英語をもう少し勉強しておけば良かったなあというのが反省点としてあります。
 受験生の皆さんには、自分の夢に対する確固たる自信をもって頑張って欲しいです。夏休みまであと少し、自分みたいに「漠然とした不安」を持つ人もいるかもしれないのですが、その時は「自分の夢」を思い出して乗り切ってくれると良いなと思います。
今日はどうもありがとうございました。