13日(日)、第83回 早慶対校競漕大会、通称 "早慶レガッタ" が隅田川で開催された。義塾端艇部は約20mの差をつけて早稲田に快勝。これで義塾は三連覇、通算37勝44敗1分となった。

伝統の一戦!

 早慶レガッタは、1905年に隅田川向島で第1回大会が開催されて以来、2014年で109年目を迎える。1903年に始まった野球の早慶戦に次いで、2番目に伝統のある一戦だ。
 「レガッタ」とは、イタリア語のレガータ(覇を競う争い)に由来し、「ボートレース」のことを意味する。早慶レガッタはその中でも最もスピードの出るエイトという種目で行われるのが伝統だ。

regatta1レース開始直前、観客の熱気もピークに達する


川の流れに逆らう長いコース

 コースの長さは今まで徐々に短縮されてきたが、今回はレースをより盛り上げるため、昨年と同じく長めの3750mコースを採用。両国橋の下流からスタートし、ゴールの桜橋上流まで隅田川を上っていく。また、走路によって、コースの長さが異なる。
 今年、義塾の走路はアウトコース側のため、距離にして10mのアドバンテージを得た状態からのスタートとなった。SFCからは森崎光洋(環3)が4番漕手として参戦。船のエンジン役を担う。

regatta2ペースを保ち、順調に隅田川を上っていく


注目のレースがスタート

 スタート直後、早稲田大学(以下、早稲田)はインコース側に入る両国橋下のカーブで、義塾とのアドバンテージ分の差を一気に縮める。
 しかし、そこから1490m地点にある蔵前橋通過時までに、義塾は早稲田に1挺身リード。時間にして4秒の差をつける。そのまま引き離し、通過地点の厩箸通過時には2挺身、駒形橋通過時には2挺身半のリードで、早稲田に約40mもの差をつけた。

regatta3早稲田の追い上げに呼応してペースを上げる義塾


 レース終盤、吾妻橋を通過した時点で早稲田が追い上げを見せる。1挺身分の差を埋め、差は1挺身半に迫る。対する義塾もここでペースを上げ、差を1挺身半に保ったまま言問橋を通過。
 そして両者、ゴール前でのラストスパートに入る。桜橋前で早稲田が先にスパートをかけると、義塾も早稲田に続き速度を上げる。義塾は必死に逃げ切ろうとするも、じわじわと早稲田が差を詰めていく。

regatta4最後の橋、桜庭へ差し掛かる 満員の橋上からエールが降り注ぐ


 しかし、早稲田はゴールまでに義塾を追い上げることができず、義塾に1と1/4挺身(約20m)遅れてゴール。結果、今年も義塾の勝利に終わった。タイムは義塾が11分12秒62。早稲田は11分16秒53となった。

regatta6見事逃げ切り、健闘を讃えあう義塾の選手


regatta5訪れた観客の声援に笑顔で応える


涙ながらに健闘をたたえあう

  ゴール後、義塾の選手たちは桜橋付近を周遊。応援に駆けつけた観客たちに手を振ってくれた。
 一方、早稲田の選手たちは船上で泣き崩れる者もあり、その姿に観客席からは再度励ましの声が上がった。

regatta10肩を組み歌う、勝利の歌


 桜橋横の応援席では、訪れた観客達が両校の校歌を歌い、また義塾側では、早慶戦に勝った時のみに歌われる「丘の上」が高らかに歌われた。

regatta7緊張が解け、笑顔がこぼれる。


 今年も見事に勝利を収め、三連覇を果たした義塾端艇部。来年の四連覇に向けて期待したい。