4月26日(土)-28日(月)、明治神宮球場にて東京六大学野球春季リーグ第3週、対明治大学戦が行われた。昨秋、優勝争いに名乗りを上げるも、明治大学(以下、明大)に惜敗し優勝を許してしまった義塾野球部。その雪辱を果たすべく挑んだ試合は、3回戦まで続く手に汗握る大接戦となったが、見事勝利。明大から勝ち点1を奪った。

相手の失策を誘ったプレーで勝利を掴んだ第1回戦


 義塾先攻から始まった第1回戦。義塾打線は、初回から神宮に快音を響かせる。1番・佐藤旭(商4)と2番・山本泰寛(環3)がそれぞれ安打で出塁すると、4番・横尾俊建(総3)が適時二塁打を放ち、一挙に2得点。明大先発・山崎福也から先制点を奪う。
 しかしその裏、明大の1番・福田の内野安打を皮切りに連続で適時二塁打を放たれ、すぐさま2点を返されてしまう。だが、義塾の先発・加嶋宏毅(商3)は、後続の打者を内野ゴロに抑え、この回の失点を2点に留める。
 続く2回表、7番・小笠原知弘(環3)が左翼の頭上を超える打球を放ち、二塁打とすると、今季初スタメンの8番・山本瑛大(商2)が左前安打を放ち、義塾が1点を追加。再びリードを取り戻す。
 しかし3回裏、またしても明大打線が加嶋を捕える。3番・髙山俊が右前への痛烈な二塁打を放つと、4番・菅野の四球、5番・糸原の犠打で明大が1点を追加。義塾は、1点のリードを守りきれず、またもや明大に追いつかれてしまう。その後、7回まで両者一歩も譲らない攻防を見せる。
 この均衡を義塾が破る。8回表、無死1・2塁の場面で、5番の藤本知輝(環4)が一邪飛に倒れる。その間、塁を飛び出している一塁走者の谷田成吾(商3)を刺そうとした明大の一塁手が悪送球。2塁にいた山本泰は悪送球の間に生還し、貴重な1点の追加点を得た。
 5回表から継投を任された三宮舜(商3)が、このまま最終回まで追加点を与えず、試合終了。K4-3Mで1回戦を勝利に収めた。
第1回戦:26日(土)
 123456789R
K2100000104
M2010000003

リードを守りきれず、同点に終わった第2回戦

 明大先攻の第2回戦。義塾は、先発に加藤拓也(法2)をマウンド送り込む。2回表、加藤拓は5番・植田弘樹から中前安打を打たれ、その後も押し出しで1点の先制を許す。
 しかし、義塾打線はこの日も快音を響かせる。2回裏、6番・竹内惇(商4)がソロ本塁打を放ち、K1-1Mとする。
 続く4回裏、4番・横尾が一死から四球を選ぶと、続く5番・藤本知が右中間へ三塁打を放つ。この間に横尾が生還し1点を追加。さらに、6番・竹内惇が1・2塁間を破る右前安打で1点をもぎ取り、4回終了時点でK3-1Mとする。
 さらに6回裏、二死満塁のチャンスで8番・小笠原が右翼へ安打を放ち、2点を追加。K5-1Mとする。
 一方、義塾の先発・加藤拓は、6回までは明治の得点を0に抑える完璧な投球。しかしその直後の7回表、明大打線に捕まる。一死から四球と適時三塁打により1点を返されると、2番・海部大斗が四球で出塁。そこで迎えた3番・髙山俊が、右中間を突く二塁打を放ち、明大はさらに1点を追加。ここで加藤拓は降板。2番手として三宮がマウンドに上がる。三宮は5番・糸原健斗の内野ゴロの間に1点を追加されるものの、後続の打者をしっかり抑え、この回の失点を3点に留める。
 しかし明大の反撃は留まらず、8回表には先頭打者の7番・植田に二塁打を打たれ、後続の犠打・犠飛により、1点を追加されK5-5Mと同点に。9回の義塾の打撃も虚しく、第2回戦はドローに終わった。
第2回戦:27日(日)
 123456789R
M0100003105
K0102020005

点を重ねてリードを守り切った第3回戦

 引き分けで終わった第2回戦から一夜、今度こそ勝ち点を奪取したい義塾。義塾先発は加嶋。明大からは齋藤大将が指名される。
 義塾は2回表に3本の安打を放ち、1点を先制。さらに、5回表に無死から四球で出塁した6番・竹内惇が後続の安打と犠飛により生還し、さらに1点を追加する。続く6回表にも、3番・谷田が四球を選ぶと、そこから安打も絡み2点を追加。そして、8回表に谷田のソロ本塁打によってまたもや1点を追加し、K5-0Mとスコアを伸ばす。義塾はチャンスの場面で確実に点を重ねた。
 しかし、昨年のリーグ2連覇王者が終盤で意地を見せた。8回裏、一死一二塁の場面で3番・髙山が三点本塁打を放ち、一挙に3点を追加。K5-3Mと、義塾を追いかける。ここで、義塾の先発を任された加嶋がマウンドを降り、第1回戦から三連投の三宮が中継ぎとして登板。三宮の意地の投球で、その後は明治に追加点を与えず、K5-3Mで試合終了となった。
第3回戦:28日(月)
 123456789R
K0100120105
M0000000303


 対明大戦では、白熱した試合が多く手に汗握る試合展開が見られた。今回の勝利により、義塾は勝ち点を2に伸ばし、勝率をリーグ単独首位とした。
 義塾の次なる試合は10(土)・11(日)に明治神宮球場にて、対法政大学戦だ。勝ちに対する貪欲さをそのままに、第3戦での積極的なプレーを期待したい。