ボケる! 寄れる! ゆがむ! メディアの新しい貸し出しレンズで撮ってみた
メディアセンター1階のAVカウンターでの貸し出し撮影機材に10月中旬から新しいセットが追加された。今回、SFC CLIP編集部員が実際に撮影機材を借り、全てのレンズでの試し撮りを行った。その特徴を、作例を交えながらリポートする。
新機材はスピードライト+レフ板+レンズ3本のセット!
今回追加された機材は、現在AVカウンターで貸し出されているCanonのデジタル一眼レフカメラ「EOS 8000D」に装着することを想定した「EOS 8000Dオプションセット」。AVコンサルタントの学生によるサービス改善案がきっかけで追加されたという。このオプションセットはEOS 8000Dと同時に借りるだけでなく、オプションセット単独で借りることもできる。
セットの内容は以下の通り。
- Canon スピードライト 270EXⅡ
- レフ板
- SIGMA 15mm f2.8 EX DG FISHEYE
- Canon EF-S 60mm f2.8 macro USM
- Canon EF 85mm f1.8
スピードライトとは、いわゆる「フラッシュ」「ストロボ」のこと。カメラ上部にあるアクセサリーシューに装着することで、暗い場所や逆光環境での撮影が行いやすくなる。
レフ板は光を反射させて被写体に当てる、鏡のような撮影ツール。逆光環境での撮影や、スピードライトでは作るのが難しい自然な光を被写体に浴びせることが可能となる。人物撮影で重宝するアイテムだ。
レンズ3本の特徴は
ここからは、SFC CLIP編集部員が実際にSFC内で撮影した作例を交えながら、レンズ3本の特徴を説明する。
SIGMA 15mm f2.8 EX DG FISHEYE
このレンズは「FISH EYE」、つまり風景を広く丸く写すことの出来る魚眼レンズである。
こちらはα館前で撮影した写真。手前の柱からかなり近い場所に立っているが、魚眼レンズは広く撮れるので、全体の様子を1枚の写真に収めることができている。
また、被写体を広く撮れているのと同時に、左右の柱が歪んで見えているのが分かるだろうか。このように、魚眼レンズで撮影した写真は丸く歪むのが特徴だ。使いこなすのは難しいが、うまく活用すれば芸術的な1枚に仕上がるだろう。
Canon EF 85mm f1.8
こちらのレンズに関しては、「f1.8」というf値(または絞り値)の低さに注目していただきたい。
f値とはレンズの絞りの閉じ具合を表しており、数値が小さいとたくさんの光を取り込むことができ、また背景のボケ方も強くなる。背景ボケを活かしたポートレート撮影などで出番が多そうなレンズといえよう。
今回は作例制作にあたり、SFC CLIP編集部員が履修している授業の先輩にモデルをお願いし、ポートレート撮影を行った。
滑らかで自然なボケ味なので、被写体を浮き上がらせたいポートレートには使いやすいレンズだ。
Canon EF-S 60mm f2.8 macro USM
このレンズは、「マクロ」の名の通り、被写体を大きく写せるレンズだ。最大撮影倍率は1倍で、等倍撮影が行える。そのため、被写体と同じ大きさの像をカメラのセンサーに映せる。
今回はSFC内に生えていたタンポポなどを撮影した。レンズ面を被写体から9cmの距離まで近づけることができるので、植物や昆虫の撮影がより楽しくなるだろう。
短い時間ではあったが、3本のレンズを使ってみて、どれも個性的で撮影が楽しくなるレンズだということが分かった。個性があるがゆえに使いこなすのにはコツがいるかもしれないが、興味がある人はぜひ実際に手に取ってみてほしい。