2016年11月に結成されたSFC生によるアイドルコピーダンスユニット「それからふくらむ可愛い頬を、」が昨年から今年にかけて躍進している。ドローンを使用したPVやメンバー各自の地道な活動で知名度を上げ、2月14日(水)に開催される「UNIDOL 2017-18 Valentine 決勝戦」に念願の初出場を決めた彼女たち。今回SFC CLIP編集部は、より一層輝きを増す彼女たちを舞台裏で支える3人の方にインタビューを行った。

※2019年9月15日更新: 記事中で「公式サイト」として紹介されているドメインが、現在は別の管理者によって管理されているため、関係するすべてのリンクを削除しました。

今回インタビューに答えてくれたひまりさん(左)と武田さん(右) 今回インタビューに答えてくれたひまりさん(左)と武田さん(右)

「それほほ」の舞台裏にはどんな人がいるの?

SFC生ならどこかで聞いたことがあるだろう言葉、「それほほ」。SFC生によるアイドルコピーダンスユニット「それからふくらむ可愛い頬を、」の愛称である。彼女たちはドローンを用いたPVを作成するなど他のグループとは一線を画すSFCらしいパフォーマンスで人気を急上昇させている。今年1月には公式HPも開設され、彼女たちの知名度をさらに押し上げる一翼を担っている。

彼女たちの活動は非常に多岐にわたるため、すべての活動を彼女たちだけで行っているわけではない。マネージャーやHP制作担当などのサポートメンバーによって支えられているのだ。今回は公式HPを制作したひまりさん、マネージャーを務める武田海さん、そして以前運営に関わっていた森上雄大さんの3人に話を聞いた。

かわいさが伝わらないのはもったいない! 公式HP制作担当・ひまりさん

それほほ一番の魅力はかわいいところ、と嬉しそうに話すひまりさん それほほ一番の魅力はかわいいところ、と嬉しそうに話すひまりさん

それほほは長らく公式の窓口をTwitterにして活動を発信していたが、今年1月に公式HPが公開された。「実はそれほほ運営スタッフではない」というひまりさんは、自身からそれほほ側に公式HP制作を申し出たという。

—— ホームページのデザインはご自身でやられているのですか?

授業の一環で、「RITTA」という制作チームを組んだ6人体制で制作しました。最初は3D写真の撮影をしたいということを念頭に置いて全く異なる議題でサイトを作ろうとしていたのですが、教授に「制作するサイトは残るものにしてくれ」と言われました。そこで「撮影がすごい好きで、かわいくて応援しているものは何だろう!?」と考えたときに、それほほしか浮かばず、しかもそれほほメンバーに知り合いの後輩が入っているので、それがきっかけとなってサイト制作を始めました。

—— これからのそれほほの活動において、ご自身が制作されたHPにはどのような役割を担ってほしいですか?

元々それほほ公式Twitterのリンク欄にはYouTubeのリンクが貼ってあったのですが、YouTubeに公開されている動画はそれほど多くありませんでした。そういったなかで「せっかくそれほほはかわいいのに、そのかわいさが伝わらないのはもったいない」と思っていました。なので、この公式HPは外部からアクセスできるサイトとしてあり続けてくれたらいいなと思っています。サイトの運営もマネージャーに引き継ぐので運営してもらえればな、と。あと、ちゃんと(※編集部注: 事情により削除)でドメインもとっているので。

ひまりさんのチームが作成した公式HP(写真:マネージャー・武田さん提供) ひまりさんのチームが作成した公式HP(写真:マネージャー・武田さん提供)

—— ひまりさんが思うそれほほの魅力は?

踊っている瞬間に普段とは違った一面が見えて、「かわいい」だけじゃなくて「かっこいい」んですよね。踊っているときのそれほほはかっこいいと私は思っていて、踊り終わったあとはかわいい素振りを見せるのですが、キリッとするときはキリッとしています。動画を見ていてもどんどんまとまりがよくなっていくのが感じられて、メンバーが皆すごく仲良しだなということがより分かります。こうやって「かわいい」だけではなく団結力、チームワークというのもSFC代表として活躍しているという「うれしさ」のようなものを私たちに与えてくれるということも魅力的なものかなと。

そしてみなさん個性豊かでキャラクターがバラバラなんですよ。サイトを見ていると「検索することが好き!」というメンバーがいて「ググるのが好きって何だろう?」と不思議に思うことがありましたね(笑)。SFCの中でも個性豊かなメンバーがSFC代表アイドルとして活動していることが魅力かなと思います。

—— これからのそれほほに期待することは何ですか?

それほほを見て「SFCに入りたい!」と思う子が出てきてくれたら、と思います。新規メンバー募集もありますし、今後もグループ、サイトともに存続してくれたら嬉しいです。

元々は写真担当でした マネージャー・武田海さん

現在それほほの運営全てを一手に担っているマネージャーの武田海さんは、当初は写真撮影担当スタッフとして運営に参加していた。彼はグループ結成初期からスタッフとしてそれほほの成長を一番近くから見守ってきた。

最初は写真担当として運営メンバーに入った武田さん 最初は写真担当として運営メンバーに入った武田さん

—— 結成当初からマネージャーをされているのですか?

結成時の立ち上げメンバーではなくて、Twitterでスタッフを募集していたのを見て、カメラが好きだったので写真担当として入りました。当初は運営スタッフが10人いて、誰が何を担当するのかを決められていませんでした。そこで2017年4月、スタッフで話し合った結果、僕と映像担当の2人、計3人がスタッフになりました。映像担当の2人は映像制作のみ担当することになったので、僕がそれほほの運営のすべてを請け負うことになり、そこで初めてマネージャーということになりました。

—— マネージャーは具体的にどのようなお仕事をされているのですか?

マネージャーになった当初は曲編集や映像編集などもすべてを担当するという感じでTwitterやInstagram、それほほの方針等もメンバーと相談しながら決めていました。最近はメンバーに役割をふったり、助言したりしています。ときにはメンバー間のガス抜きなども。特に新入生が加入したばかりの5月は「もともと仲の良い4人」という訳ではない1年生の仲をとりもつのが少し大変でした。

—— 元々は写真担当でしたが、現在はそういうケアの面まで担当するようになられたのですね。

最初は全然できませんでした。当初は写真だけをやるつもりで参加したので。もともと風景の写真はよく撮っていたのですが、人の写真を撮るのがうまくなりたいと思い参加しました。しかし、始めたからにはやめたくないと思っていたのでやめるつもりは全然なく、辞めていくスタッフの仕事を一つずつ引き受けていたら気がついたらマネージャーということになっていました。

全てにおいて手を抜くことはない

PVにはドローン等SFCらしい最先端技術を使用しているそれほほ(写真:マネージャー・武田さん提供) PVにはドローン等SFCらしい最先端技術を使用しているそれほほ(写真:マネージャー・武田さん提供)

—— マネージャーをしていて自分で成長したなと思うことはありますか?

「落ち着いたよね」と言われるようになりました。それはそれほほのマネージャーをやっているからだと思っています。例えば、歩いている時もそれほほの武田海として見られることも多くなりました。なので僕が知らなくても周りの人が僕のことを知っているということも多くて、学校ではいい子でいないといけないなどと思ったりしています(笑)。また、秋祭や七夕祭ではそれほほTシャツを着てそれほほマネージャーとして行動するので、それほほの名を傷つけないように意識するようになりましたね。これは多分自分の中では大きくて、これを1年半にわたって続けてきたということはすごく良かったかなと思います。

—— マネージャーの仕事にやりがいを感じる場面やマネージャーの仕事をやっていてよかったなと思うのはどういったときですか?

一番は、絶対に関われない人と関われることです。例えば、HPを制作してくれたひまりさんだってそれほほをやっていなかったら絶対に関わっていないと思うんですよ。他にもドローンを飛ばしてくれている中川絵梨さんも多分それほほをやっていなかったら関われなかったと思います。あとファンの方も現場でお話していると面白い人が多いです。人生経験として大人とガッツリ話すことができ、一緒に創り上げていけるということがおもしろいですね。それが正直なやりがいかなと思います。

また、僕はSFCが好きだから、SFCのことをいろいろ発信できる場というのを作れているということは、いちSFC生としてうれしいですね。

—— それほほはこの1年で人気が急上昇しましたが、その要因は何でしょうか?

今ではそれほほはキャンパス内では愛されていると思っています。それは結成当初から「SFC生に好かれよう」ということでキャンパス内でもわざと色々な活動を起こしてきたからだと考えています。そしてそれが今やっと形になってきているのかなと思います。また、メンバーは多くのファンの方々とSNSで交流していて、それがファンの方々が応援してくれている一番の理由かなと思います。

あと、それほほは手を抜くことはほぼないです。例えば公式サイトなどは自分たちで簡単に作ろうと思えば作ることができましたが、作るなら完璧なウェブサイトを作りたいということで、今まで作っていませんでした。また、大会のPVも制作には本当に時間がかかるのですが、他のグループのどこよりも時間をかけている自信があります。ドローンを飛ばすためには、学校の許可や保険が必要で大変ですが、「手を抜きたくない」ということ、「SFCの力を十分に使おう!」ということで手を抜かずに行っています。

これからもSFCで支えてくださる方を一番に

七夕祭ステージで精力的に活動するそれほほメンバーたち(写真:マネージャー・武田さん提供) 七夕祭ステージで精力的に活動するそれほほメンバーたち(写真:マネージャー・武田さん提供)

—— 決勝戦が終わったあと、そして来年度、次の大会などに向けて、それほほにはどんなグループになってほしいですか?

新入生には入ってほしいと思っています。また、1,2年生には結構それほほの存在を知ってもらえているのですが、3,4年生への知名度の低さは課題であると考えています。上級生はどんどん卒業されていきますが、卒業生からみても応援されるグループにしたいと思うし、もっともっとSFCの力を見せつけたいなと思います。例えばSFCでプロジェクションマッピングをしたPVを撮影するとか、動画撮影や編集についてもSFCには僕よりもっと高度な技術を持っている人がいるので、そういった人たちも巻き込めたらと思っています。

さらにそれほほは現在非公認団体なので、公認団体、つまり学校が認めてくれる団体にしたいです。実は非公認団体だと限られた場所しか借りることができないので、現在は練習場所の確保が結構大変です。SFCの「広報」をやっているということもあるので、いつかSFC側からお墨付きをいただければなと思います。

—— それほほは、ユニドルの立場では一夜限りのいわゆる"アイドル"としての顔を持っていて、SFC内ではSFCの広告塔、SFC内での人気を高める、交流するという役割があると思いますが、どちらに注力していきたいですか?

多分メンバーによって答えが違うと思いますが、僕はSFCでの活動を疎かにするくらいなら大会には出なくていいと思います。それほほがあるのはSFCで支えてくださる人たちがいてこそですし、そういった人たちの支えがないと大会にも出られません。また大会に来てくれるのもSFCの学生の人たちですし、撮影させてもらっているのもSFCです。そこでSFCを疎かにしてしまうならやっている意味が僕はないと思っているので、七夕祭、秋祭のステージに関しては「本気でやってくれ」とメンバーにお願いしていますし、メンバーにもそのことを自覚するように言っています。

—— 武田さんが思うそれほほのセールスポイントは?

活動に対する本気度はどこよりもすごいと思います。ユニドル出場チームは結構インカレが多いんです。ひとつの大学だけでやっているところは少なく、その中でもそれほほは母体、女子の数が少ないSFCだけでやっているという点で実は相当大変なんです。確かにインカレにすれば人員集めが楽になるかもしれません。しかしそれほほを敢えてインカレにしないのはこだわりですし、またなぜかと言われれば、何度も言うようにSFCだから、ですかね。

頑張っている感じ、がむしゃらにやっている感じが好き 元運営メンバー・森上雄大さん

グループ結成当初にスタッフとして立ち上げメンバーの一員であった森上さん。現在は運営を離れ、いちファンとしてそれほほを応援しているが、イベントでは運営の手伝いをすることもあるという。

今も出来る限り現場に駆けつけるという森上さん 今も出来る限り現場に駆けつけるという森上さん

—— それほほの魅力を魅力を一番感じたのはどのようなときですか?

僕は元々個人的に地下アイドルが好きでした。完成された大手のアイドルさんよりも頑張ってる感じ、がむしゃらにやっている感じが好きで応援したくなるタイプでした。ユニドルも実際、基本はその女子大生たちのクオリティは高くなくても頑張っている姿がすごく好きで応援したくてやっていました。

—— 好きであった運営を離れられたのはなぜですか?

僕は当時應援指導部に所属していて、実際その手伝いがあまりできていませんでした。大会当日も練習とか部活のために参加できないことが多く、運営メンバーに入っているのに何もできず申し訳ないという気持ちがありました。また、当時スタッフが多数在籍していたのですが、「やりたい!」という人とその友人たちで構成されており、運営としてもまとまりがない状況でした。そういう状況もあり、また実際何にも動けていなかったということもあったので運営を離れました。

—— 結成当初と今と比較して、どういうところが成長したと感じますか?

当初は運営に問題があったこともあり、メンバー自身のモチベーションも決して高いものではなく、ちょっとステージに立つのが楽しいくらいのモチベーションだったと思います。しかし、今はメンバー各自が明確な目標を持っています。今回は決勝出場という一つの目標を達成したのですが、次にその決勝の中で何位に入賞するといった具体的な目標が見えているところは成長した点だと思います。

—— ありがとうございました

輝きの向こう側で見えたもの

ただ華やかに見える世界であるが、その裏側ではスタッフや応援する人、手伝いをする人がそれぞれの思いを持って活動に参加している。その誰一人が欠けても彼女たちがステージ上で輝きを放つことはできないのだ。今日も彼らスタッフはステージの裏で彼女たちが最高のパフォーマンスを発揮できるように奔走している。

スタッフ陣と共にステージ毎に進化している「それからふくらむ可愛い頰を、」が出場する「UNIDOL 2017-18 Valentine 決勝戦
」は2月14日(水)に開催予定だ。全国大会という夢の舞台で躍動する彼女たちを見逃すな!

チケットはそれほほの公式Twitter@sorehoho_unidolから購入できる。

新規メンバー大募集中!

それほほでは現在新規メンバーを募集している(写真:マネージャー・武田さん提供) それほほでは現在新規メンバーを募集している(写真:マネージャー・武田さん提供)

「それからふくらむ可愛い頰を、」では現在新規メンバーを募集中! 根性がある子、興味がある子は是非気軽に公式Twitter@sorehoho_unidolにDMを!

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