本日11日(金)より、2019年度全塾協議会塾生代表選挙の投票が開始された。塾生代表は、全塾協議会を主導して塾生生活の福利向上を図る生徒会長のような存在。今回SFC CLIP編集部は、候補者の若林卓実さん(総3)にインタビューを実施した。

「三田会の強さの原点」 慶早戦への想い

—— まずはじめに、自己紹介と公約をお願いします。

総合政策学部3年、若林卓実です。応援指導部に所属しています。出身高校は群馬県立太田高等学校です。

公約は各体育会の慶早戦の広報活動・塾生動員強化、各キャンパスの学園祭の広報活動・塾生動員強化、メディアの開館時間延長・プリンター無料化、サークル団体と全塾協議会所属団体の相互連携と協力体制の強化です。

—— 今回立候補した大きな理由は何でしょうか。

僕は応援指導部に所属していて三田会によく行くんですけど、その中でも連合三田会は卒業後25年の方々が主導して毎年日吉キャンパスで盛大な大会を開いているんですね。連合三田会は応援指導部が歴代で会務をやっていて、僕たちの世代が卒業後25年に今のような盛大な会が開けるかというと、それは無理なのではないかと危惧しています。

その要因の一つとして、慶早戦に塾生が集まらないことが挙げられると思います。たとえば野球の慶早戦の延長3日目、SNSでは休講を喜ぶ塾生の声がたくさん聞こえます。塾をあげての一大イベントにも関わらず人が集まらない。昔はプレミアチケットになるほど人気があったのに、塾員の方もなかなか集まってくれません。

塾生のうちにどれだけキャンパスを移っても学年が上がっても、慶早戦の日だけは皆で「打倒早稲田」に燃えて、勝てば若き血を歌い、負けたら同じ感情を共有する。そういう塾生全員が共有する原体験、三田会の強さの原点のようなものが慶早戦だと思っています。それを共有せずに塾員になって三田会に入っても、共通の原体験がありません。

実際に、僕がよく行く三田会では年配の塾員の方がたくさんいらっしゃって、もちろんためになるお話を聞けるんですけど、いつも気になるのは若い塾員の方があまりいらっしゃらないことです。

慶應の強みは縦横の団結力だと思います。先輩方が築き上げてきたものなのに、それを我々の世代が潰してしまうのは残念ですし、塾生が塾生であることのメリットを現状あまり享受できていないのはもったいないと感じています。

—— やはり慶早戦に対する想いは強いですね。

はい。僕自身、慶應を目指そうと思ったきっかけが慶早戦で、群馬の高校生だった頃に、慶應の応援席に足を運んで衝撃を受けました。高校でも応援部で、早稲田や立教、明治など他大学の応援席も見に行っていたのですが、その中でも慶應は雰囲気が違っていたんです。

幼稚舎生から塾員までの老若男女が声を揃えて皆で若き血を歌っている姿、応援席で社中一体が体現されている姿に感銘を受けました。その中でも、メイン台に立って指揮をとる応援指導部のリーダーに憧れを抱いて、慶應への入学を決めました。

また、慶早戦だけでなく、学園祭についても同じ想いです。六慶祭(三田祭・七夕祭・秋祭・矢上祭・四谷祭・芝共薬祭)、慶應に6つある学園祭にもっと人を集めたいと思っています。

学園祭の実行委員の方とお話をする機会が多いんですけど、各学園祭の連携が取れていないのが現状の課題だと認識しています。各実行委員会のノウハウは必ず共有できると思うし、共有されずに毎年一から準備しているのはもったいないです。

それぞれに蓄積されているノウハウを活かして相互に学びあえる環境づくりの為、塾生代表の立場から、各実行委員会の交流の場を設けて親睦を深めてもらえればと思っています。

卒業してから「慶應にいて良かったな」と感じてもらえるよう、塾生間の結びつきを深めたいと思います。そのための立候補です。

「塾歌って面白いんですよ」と歌詞の意味を語る若林さん。慶應愛を強く感じた。 「塾歌って面白いんですよ」と歌詞の意味を語る若林さん。慶應愛を強く感じた。

土壌は整っている 塾生代表への自信

—— 塾生代表は全キャンパスの塾生の代表ですが、若林さんはSFC生ということでSFCに対する想いというのもあると思います。お聞かせ頂けませんか。

SFCは週5で来ているんですけど、朝と夜は日吉にいることがほとんどです。三田や信濃町に行くことも多く、僕ほど色んなキャンパスを普段からまわっている塾生はいないと自負しています。

その中でもSFCは一番好きなキャンパスです。日吉や三田は慶應の「伝統」を受け継いでいるのに対し、SFCは新しいキャンパスですが慶應の「建学の精神」を受け継いでいると思っています。

色んなことにチャレンジしている塾生がたくさんいるSFCの雰囲気、そして色んなことにチャレンジしてもいいという環境は、日吉や三田に逆輸入すべきものだと思います。

—— 最後に塾生と、SFC CLIPの読者に向けて一言お願いいたします。

肩書きだけの塾生代表は自分が絶対に嫌で、そうはしないと決心しています。色んなことをやりたいので3年生の初めから自分は塾生代表になりたいんだということを周りに言っていたし、共鳴してくれている人が周りにいます。体育会をはじめ、学園祭、三田会へ足を運び、慶應のことをよく知っていると自負しているので、塾生代表として慶應を少しでも良くしていくという土壌は整っていると思います。その自信があって、今回立候補しました。期待して欲しいです。

SFCの方には、僕を見かけたら声をかけてください、ということを伝えたいです。応援指導部は怖がられがちなんですけど(笑)。

謙虚さの欠けたリーダーは格好悪いと思っているので、誰に話しかけられてもフランクに返させていただきますし、相談にも乗ります。お役に立てることがあれば何でも話しかけてください。

—— ありがとうございました。

投票は本日11日(金)から 初の電子投票

投票日は11日(金)、12日(土)、15日(火)-19日(土)の計7日間。慶應義塾大学に所属する全ての学部生が選挙権を有している。

今回、塾生代表の候補者は1名だが、投票率が10%を下回った場合、選挙不成立となる。不成立の場合、 全塾協議会が開催する様々な行事の中止など、塾生生活に大きく影響を及ぼすことが予想される。

今回の選挙は電子投票方式(keio.jpで認証)のため、以下のページからスマホやPCでどこでも投票することが可能だ。

投票ページURL: https://sites.google.com/view/keioelection2019/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

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