防災を専門とする大木聖子准教授と気象を専門とする宮本佳明専任講師、そしてITを専門とする中澤仁教授の3名が合同でプロジェクトを立ち上げた。SFC CLIP編集部はそのプロジェクトを追うことにした。

情報技術 × 防災

始まりは、年齢の近い3人が、「SFCらしく、できることをしよう」と意気投合したことだったという。それぞれのご専門から決まったのは、情報技術と防災のコラボレーション、その名も「タイムラインプロジェクト」だ。

テーマは「休講システム」

実際に解決する問題としてあがったのは、風水害に対する「休講システム」。地震より頻繁に発生する風水害は、昨年から気象の専門家である宮本専任講師が着任したことで、本格的に分析できるようになった。また、大木准教授は2013年のSFC CLIP編集部の取材時点から休講システムの課題を指摘していた

全SFC生への緊急アンケート

そうしてプロジェクトが始まった直後にSFCを豪雨が襲った。そこで、プロジェクトの予定にはなかったが、急遽すべてのSFC生にアンケートを取ることに。5月末にSFC生に送られた「気象状況による休講に関するアンケート」がまさにそれのことだ。アンケート以前から休講システムの課題は挙げられていたため、何が原因でそのような課題が生じるのかを調べようと企画していたようだ。そこへ豪雨がSFCを襲った形だ。アンケートの結果はORFで発表される予定だそう。

プロジェクトへの想い

大木准教授はプロジェクト始動に際し「現状の休講システムは他大学に誇れるものではありません。慶應義塾としてもSFCとしてもそのような状況を受け入れるのでなく、良いものを提供できるように教員も研究会も動いています」とコメントした。

中澤仁教授、大木聖子准教授、宮本佳明専任講師 中澤仁教授、大木聖子准教授、宮本佳明専任講師

大きな風水害が次々と日本を襲う中、タイムラインプロジェクトはSFC生に限らずとても注目度の高いプロジェクトだ。今後の経過も詳細に追っていく。

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