ORF2015の2日目・21日(土)、セッション「高校生のためのSFC講座」が開催された。個性あふれる教員たちがSFCというキャンパスを語る、毎年人気のセッションだ。会場には多くの高校生とその保護者が集まり、盛り上がりを見せた。

毎年恒例の人気セッション 高校生らがSFCの多様性を学ぶ

「高校生のためのSFC講座」は、その名のとおりSFCの受験を希望する高校生を対象にしたセッションだ。他キャンパスとは一味も二味も違い、パンフレットやWebページだけでは説明しきれないのがSFCというキャンパス。いったいどのような場所で、どのような学びができるのか、SFCの教員たちが研究紹介や質疑応答を交えながら伝えていく。

高校生とその保護者で会場はほぼ満席に。

高校生とその保護者で会場はほぼ満席に。

パネリストとして登壇した教員は以下の6名。

■パネリスト

  • 大前学 政策・メディア研究科教授(司会)
  • 加茂具樹 総合政策学部教授
  • 古谷知之 総合政策学部教授
  • 植原啓介 環境情報学部准教授
  • 牛山潤一 環境情報学部准教授
  • 黒田裕樹 環境情報学部准教授

このセッションは、いわゆるオーディエンス参加型で、パネリストと来場者の質疑応答に重点を置いて進められた。まずは総合政策学部の教員2名、加茂教授と古谷教授が自身の研究内容を説明。その後、質疑応答のコーナーを挟み、環境情報学部の教員3名、植原准教授、牛山准教授、黒田准教授の説明が続く。そして再び質疑応答のコーナーが設けられた。

高校生に向け、自身の研究を熱心に説明

高校生に向け、自身の研究を熱心に説明

現代中国政治、統計、哲学、IT、神経科学、生物学など教員陣の研究内容は多岐にわたり、さっそくSFCの多様性が表れる。限られた時間での研究紹介となったが、どの説明にも熱が入っていた。各教員の紹介は公式の教員プロフィールを参照してほしい。

質疑応答コーナー 高校生が聞く「SFCとは?」

もはやメインコンテンツとも言える高校生お待ちかねの質疑応答のコーナー。「先生の研究内容に関連させる必要はありません。好きなことを聞いてください。何を聞いてくれても構いません」という大前教授の呼びかけで始まった。この言葉に応じて、SFCの入試制度など受験に関する質問からSFCのリアルな一面を突く鋭い質問まで、さまざまな疑問が会場から教員たちに投げかけられた。

司会を務めた大前教授

司会を務めた大前教授

その質疑応答の内容をいくつか要約して紹介する。

— 学びたいテーマが決まらない学生にはどのような指導をしているのか?

SFCにはさまざまな学生が集い、それに合わせてさまざまな授業が開講されている。その環境を生かして自分の学びたいものを探してほしい、と指導するだろう。他キャンパスとは違ってSFCでは1年生から研究会(ゼミ)に入ることができるが、それは1年生の時点で学ぶことを決めなければいけないというわけではない。高校時代に知っていることはまだまだわずか。大学に入ってからいろいろなものに触れて、「これだ」というものを見つけられればよいのではないだろうか。

— 他学部生と比べて「SFCの学生はここが違う」というところは?

SFC生は、その多様な環境の影響で、大学生活を通して受ける知的刺激の幅が広い。他学部生と比べるとそこが違うのではないか。環境がそうさせるのか、元々そうなのか、突飛なことをする学生が多いのも特徴だ。

質疑応答コーナーは盛り上がりを見せた。

質疑応答コーナーは盛り上がりを見せた。

— AO入試の自由記述(任意提出資料・A4用紙2枚)で、SFCの教員たちは何を求めている? 大勢の先生の目に留まるものがよいのか、誰か1人の目に留まるものがよいのか。

そういったことは特に関係ない。教員は受験生が積み上げてきた実績を見ている。きちんとした実績があり、そしてそれが伝わる表現ができていれば、それでよい。「受験生の自分に何が求められているか」ではなく、「受験生の自分が何を伝えたいか」をきちんと考えることが重要。

— 来年度から一般入試の外国語科目を多言語化したり、数学科目に「情報」を導入したりする背景を教えてほしい。

海外で遜色なく働ける人や情報分野で活躍する人を育てたいため、そのような改変をおこなった。「新しい学問に対する知識や理解を評価したい」「SFCに入ったらこのようなスキルを身に付けてほしい」というメッセージの意味合いもある。

真剣な表情で質問に答える教員陣(写真は古谷教授)

真剣な表情で質問に答える教員陣(写真は古谷教授)

— SFCの研究会を見ていると「この研究会とこの研究会をつなげたらおもしろそう」というものが多くある。研究会同士のつながりはどうなっているのか。

SFCでは、自分の興味にぴったり合う研究会がない、あるいは、この研究会のスキルもあの研究会のスキルも学びたいというとき、2つの研究会に入って研究を進めることができる。すると、学生が研究会同士をつないでくれることがある。教員も学生も研究会をつなぐことができるため、研究会の間には比較的強いつながりがあると言ってもよいのではないだろうか。

教員は教員、学生は学生で研究をするので、教員同士の交流と学生同士の交流は一致しているわけではない。研究会と研究会をつなぐのは必ずしも教員である必要はないので、ぜひ学生の手でも研究会をつないでいってほしいと思う。

「自分を信じて好きなことを」村井学部長の飛び入りも

村井学部長が飛び入り参加をする場面も。

村井学部長が飛び入り参加をする場面も。

数十分間にわたる質疑応答コーナーとともにセッションは幕を閉じた。途中、村井純環境情報学部長が突然会場に現れ、飛び入りで挨拶をする場面もあった。「自分を信じて自分の好きなことをやる、そういう方が1人でも多くSFCに来てくださればと思います」という村井学部長のメッセージに会場からは拍手が起こった。

SFCの「多様性」は、自分の好きなことを極める学生や教員らが集まってはじめて生まれる。SFCは学生一人ひとりの個性を受け入れるキャンパス。関心分野に関わらず、それぞれ自分の立つところからSFCを見渡し、新しい視点を見つけてほしい。そんなメッセージが伝わってくるセッションであった。参加者にとっては、SFCの“中”のことを知ることができるよい機会になったのではないだろうか。

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