※編集部より:今回から単独自転車アメリカ横断を実行している矢田海里さん(総4)による連載がスタートします。


 チャリティラン"ACROSS-AMERICA"は8月1日から約2ヶ月間かけて単独アメリカ自転車横断をし、同時に多くの人に2つのことを促そうというプロジェクトです。
 1つは戦争の被害者を支援するための募金活動。もう1つは戦争の是非を問う議論への参加です。
 戦争というとあまり身近な問題ではないように思われますが、実は多くの人が問題意識や関心を持っているのではないでしょうか。
「なぜ戦争はなくならないのか」
「犠牲者は今後も増え続けるのか」
その問題に対して皆さんとともに、できるだけ多くの意見に耳を傾け、考えたいという主旨です。
 ですから、私たち自身が何か答えを持っていて、それを「みんなさんに提示します」という類いのものではありません。むしろ、参加していただいた方々が意見を交換し合うことによって、問題意識を持ったり、より深く考えるきっかけになればと思います。多くの方々のご参加をお待ちしています!
※今回の連載では、ACROSS-AMERICAのブログhttp://acrossamerica.jp/から、記事をピックアップしてお届けします。
2004年08月01日
「信じられないことですが、、、」
 昨日、自転車の盗難に会いました。もちろんアメリカ横断に使う、命の次に大切な自転車です。ホテルの前にほかの自転車と一緒に、鍵をかけてガードレールに固定していたのにあっさりと。しかも日本のバイクショップで一番頑丈な鍵を買ったのに、、、場所はサンタモニカのビーチ沿いのモーテルです。
 
 けれど大丈夫。警察には連絡済み、保険会社にも連絡済み、新しい自転車と備品も購入済みです。帰国後に保険会社から保険金が降りればおつりが来るくらいです。精神的なダメージもほとんどなく、自分でも驚くくらい冷静に対処しています。何が何でも横断しようという決意は相当のものみたい。実質的な損害は、「スタートが一日遅れた」ということくらいですかね、、、
 とはいえ、事件当初はさすがに凹みました。なんで俺のだけないの??えっ、なになに??みたいな(笑)。でもバイクショップで新しい自転車の鍵を購入したとき、この国が少しだけ見えてきました。というのも、「盗難にあったら鍵のメーカーが最高約12万円まで払います」という保証つき。もちろん有料だけど。それだけ、この国では盗難は日常的だということですね。これじゃ、鍵を作っている側もヤワなものはつくれませんね、、、
 西海岸ですでに自転車を失ってしまったことは、やはり皆さんにご心配をかけることだと思います。というより「おいおい、ダイジョウブデスカ?」という突っ込みすら聞こえてきそうですよね(笑)。しかし、凹んだりネガティブになっても仕方のないこと。ここまできたら自分のできることをすべてトライしてみることです。八方手をつくしてそれでもダメなら潔く帰ります。
 信じられないことだけど、今回は判断が甘かったということ。これを機に次からは細心の注意を払うこと。それ以外にどうしたってアメリカ横断への道はありません。これからも、同じかそれ以上の災難に見舞われるかもしれませんが、その都度対処していくつもりです。
 多くの方がご心配され、またご迷惑をかけることになると思いますが、僕は大丈夫です。ノープロブレムです!なので暖かく見守ってやってください。それではまた。