6月になり、2ヶ月間の試行期間が終わったため、レジ袋有料化は終了したと思った。しかし、生協で買い物をしてみたが無料でレジ袋がもらえる気配はない。「おかしいなぁ」と思い生協の入り口付近に目をやると、そこには有料化継続の文字があった。


 貼られていた紙には、アンケートの結果や使用率の現状を踏まえて環境委員会での話し合いで有料化継続が決定したと書いてあった。しかし、この判断には疑問を持たざるを得ない。まずは有料化継続の根拠ともなった、レジ袋有料に関するアンケートの結果を見てもらいたい。

注目すべきはアンケート結果の9番目である。質問は「今後もレジ袋有料化を続けるべきだと思いますか」というもので、結果は、このままのシステムで続けるべきが53.40%、システムを変更して続けるべきが26.87%、有料化をやめるべきが19.73%となっている。これから分かるのは、アンケートを答えた人の約半数は現状のレジ袋有料化に不満を覚えているということだ。
 このような状況にもかかわらず、現状維持のままでレジ袋有料化が継続を行うのはいかがなものなのだろうか。現状に不満を覚えている人が約半数いるにもかかわらず、その声を無視しているのだ。このアンケートの実施期間はたった5日間。得られた回答数は294人と、期間中の生協利用客約1万人の3%にも届かない。また、アンケートの投票画面はインターネット上で公開されており、一人で何回も回答することができてしまうため、簡単に水増しできてしまうのである。このような信頼性も有効性も頼りないアンケートを元にして、有料化継続が決定したのであろうか。
 レジ袋有料化は、SFC関係者すべての生活に関係する重要なことである。試行期間中に一部から「レジ袋有料化に関して説明不足」だと批判を浴びているにもかかわらず、今回の有料化継続についてもただ継続するとしか書いていない。継続にするにあたってアンケートで寄せられた意見をどういかすのか。継続決定の上で環境委員会でどのようなことが話されて、継続することでどういう意味があるのかということについて説明不足であり、さらに今回はいつまで継続されるのかが記載されていない。
 未だにレジ袋購入で集められたお金の運用方法が具体的に示されていないのだ。生協に張り出されている紙には「只今成果の総括を行っております。総括の内容につきましては、皆様に分かりやすい形でご報告する予定です」と書かれているが、有料化継続の前に、成果の総括の報告を優先するべきではないのではないだろうか。そもそも、この掲示はどの団体が発表しているのか一切記載されていない。無責任にも程がある。
SFCの学生も随分となめられたものである。