11日(木)2限、「インターネット」(村井純環境情報学部教授担当)で、楽天株式会社代表取締役会長兼
社長の三木谷浩史氏が講演を行った。「楽天グループの成長と戦略」を主題に、楽天が国内最大規模の電子モールになった経緯などを解説した。


 日本におけるIT産業の草分け的存在である楽天、その創業者三木谷氏の話が聴けるとあって、θ館にて行われた今回の講演は多くの人で賑わった。アメリカ留学時までベンチャー企業の設立は考えていなかったという三木谷氏が、なぜ楽天立ち上げに至ったのか、またSFC卒業生との出会いや楽天との関係などを説明した。またインターネットを使ったビジネスモデルや楽天のブランド戦略など、楽天の信念と成長への戦略を述べた。
 講演終了後、学生から多くの質問が寄せられた。「SFCの第1期生と仕事をしていたが、SFCに対する印象はどのようなものか」という質問に三木谷氏は、「SFCに来る人は勇気がある、新しいものを持った人たちだ。悪いところは思いつかない」と答えた。また「学生のうちにやっておいた方がいいこと、学生生活で心がけておくべきこと」という質問には、「世界に目を向けてほしい。日本で常識の事でも世界では非常識である事もある。他の世界観を知るためにも世界へと行ってみてもらいたい」と答え、グローバルな視点の重要性を学生達に語りかけた。
【三木谷浩史氏・略歴】
1965年兵庫県出身。一橋大学商学部卒業後、1988年日本興業銀行に入行。その後、ハーバード大学経営大学院に留学、MBAを取得。興銀退社後、1997年にエム・ディー・エムを設立。後に楽天へ社名変更。2002年より会長を兼務。