履修申告期間が終了し、本格的に授業が始まりました。履修申告で、この授業とりたかったのにな、と辛酸をなめた人もいるのでは? SFCで履修選抜のある授業は、選抜に通らなければ授業を受けることができません。履修選抜に反対する声もちらほらと聞こえます。そんなSFC生を悩ませる履修選抜。今回は「履修選抜に賛成? 反対?」と題して、SFC生に調査を行いました。

授業のクオリティを保つためには仕方がない?


 男子40人、女子33人の計73人にアンケートを行いました。結果は以下の通りです。

はってQ選抜、賛成?反対?



 賛成47人に対して、反対26人と履修選抜に好意的な意見を持つ人が多くいました。賛成と答えた人の半数以上が「授業のクオリティを保つためには仕方がない」という意見でした。確かに授業中に教授の話を聞かずに、関係のないおしゃべりをされては気が散ってしまいます。
 また、SFCの教授には各方面でも著名な方々がいます。
 「教授の授業をΩなどの大人数教室ではなく、少人数教室で受けたい。そのためには履修選抜してくれた方がありがたい」という意見もありました。少人数の方が濃密な授業を展開できそうですね。
 他にも、「履修選抜に全勝したから賛成です」という意見や、「早稲田大学と違って、抽選方式で決められるより自分の思いを伝えて落ちた方がいい」という意見もありました。無機質に選抜されてしまう制度よりは、マシなのかもしれません。

せっかくSFCに入ったのに…


 賛成意見がある中で、反対意見もあります。反対意見の中には、「取りたいと考えていた授業がとれない。せっかくSFCに入ったのに」という意見がありました。SFCに入学する前は履修選抜について知らなかったという人もいます。入学前からきちんと履修選抜について説明する必要があるのかもしれません。
 教授はどの程度履修選抜用紙を読んでいるのか? という意見もありました。数百人近くの選抜用紙を一日足らずで果たして本当に読んで考慮することができるのか、と疑問に思っている人も数人いました。教授の中ではきちんと読んでいるという人もいますが、果たして真実はどうなのか? 研究会の先生などに聞いてみるのも面白いかもしれません。
 また、せめて必修教科だけは選抜をなくしてほしいという意見も多々ありました。SFC CLIP編集部員の中にも、必修の言語を選抜で落とされてしまった人もいました。履修選抜によって進級が危うくなった人も、中にはいるのかもしれませんね。

賛成だけど、反対。反対だけど、賛成。



(無題)



 賛成と答えた人の中にも、履修選抜のブラックボックス的な側面は反対という人や、反対だけども授業のクオリティを保つためならば賛成という人もいました。今回は、履修選抜の是非を調査しましたが、善し悪しを完全に白黒つけて決めるということはできないと思いました。
 また、授業に対してやる気のない人を落とすためには、ある程度の選抜は必要だと思う、という意見もありました。たしかに、きちんと準備をして授業に対するやる気を伝えない人がいるかもしれません。
 しかし、今回履修選抜に反対と答えた人の中に、「自分が本当にやりたかったのに落ちてしまった」と悔しそうにしていた人も何人かいました。選抜に落ちてしまったからやる気がない、という訳では決してないように思われました。

 SFCで学ぶにあたり、避けては通れない履修選抜。今回調査を行う中で、いつもより皆さんが様々な意見を言っているのが印象的でした。やはり、履修選抜に関するSFC生の関心は高いようです。これが最善の解、と全員が納得しているわけではなかったので、議論の余地はまだまだありそうです。
 調査に協力していただいた皆さん、ありがとうございました。