28日(土)、明治神宮球場にて、東京六大学野球春季リーグ最終週・早慶戦第1試合目が行われた。第1試合は、早稲田大学(以下、早稲田)にK9-W4で勝利。あすも義塾が勝利すれば、勝点で立教大学、法政大学にならび、勝率が2校より高いため、2位に順位を上げる。

1 2 3 4 5 6 7 8 9
義塾 0 2 3 0 0 0 2 2 0 9
早稲田 0 0 0 0 0 2 2 0 0 4
両チームのスターティングメンバー
慶應 早稲田
位置 選手名 学部学年 打順 位置 選手名 学年
倉田 直幸 法3 1 真鍋 健太 4
山口 翔大 環4 2 中澤 彰太 4
山本 瑛大 商4 3 三倉 進 3
沓掛 祥和 商4 4 石井 一成 4
岩見 雅紀 総3 5 立花 玲央 4
柳町 達 商1 6 八木 健太郎 3
須藤 隆成 環4 7 木田 大貴 4
加藤 拓也 政4 8 吉見 健太郎 3
照屋 塁 環3 9 大竹 耕太郎 3

両先発投手は去年と同じ顔ぶれ! 因縁の対決に

義塾の先発はドラフト上位候補でもある右腕・加藤拓也投手(政4)、対する早稲田は3年のサウスポー・大竹投手と、両先発投手は昨春と同じ顔ぶれとなった。

義塾先発の加藤拓選手 義塾先発の加藤拓選手

名実ともに義塾のエースである加藤拓選手。今シーズンも加藤拓投手はリーグ2位の防御率1.21と好調を維持している。迫力のある体格から繰り出される最速150キロを超える直球は、あらゆる打者を崩していく。

早稲田先発の大竹選手 早稲田先発の大竹選手

対する早稲田、大竹選手の今シーズンの成績は防御率4.44と前シーズンと比べ不振が続くが、出所の見づらいフォームから繰り出される左腕130キロのスライダーは非常に強力だ。昨春、昨秋と義塾は大竹選手を打ち崩すことができなかった。

先制点を奪い取る義塾

ホームランを打ち、チームメイトに祝福される岩見選手 ホームランを打ち、チームメイトに祝福される岩見選手

試合が動いたのは2回表、義塾の攻撃。一死から7番須藤隆成選手(環4)が打撃妨害で出塁。続く8番加藤拓選手がレフトスタンドに打球を運び一挙に2得点。エースが自らのバットで、義塾の勝利へ向けて舵を切る。

3回表、義塾は得点を重ねる。3番山本瑛大選手(商4)が四球で出塁。そして一死一塁となり、5番岩見雅紀選手(総3)。同選手は今シーズン3本塁打11打点、打率はリーグ7位と絶好調。その初球、快音と共に放たれた打球はレフトスタンドに突き刺さり2ランホームラン。観客の期待に見事に応えた。

さらに続くのは、1年春からスタメンを勝ち取り、現在打率リーグ3位の6番柳町達選手(商1)。投じられた3球目、打ち返した打球は左中間を貫く3ベースヒット。7番須藤選手がライト前に丁寧に転がし、柳町選手が帰還。この回一挙に3点を追加して、早稲田を突き放す。

加藤拓選手、苦悶の6回裏

フルカウント満塁のピンチをしのぎ、ガッツポーズする加藤拓選手 フルカウント満塁のピンチをしのぎ、ガッツポーズする加藤拓選手

6回裏、早稲田の反撃が始まる。先発の加藤拓選手は疲れが出てきたのか、強打者の4番、5番にフォアボールを与えてしまう。続く6番八木選手が初球で送りバントを決め、一死二三塁のピンチを迎える。続くのは前打席で2ベースヒットを放っている7番木田選手。その初球、レフトフェンスまで届く2ベースヒットを放たれ、2点を失った。

さらに次の打者にもフォアボールを与え、一死一二塁。この場面で9番の代打は、昨年まで早稲田実業高校の4番を務めていた1年生の加藤選手。途中ワイルドピッチでピンチを広げてしまうも、打者は空振り三振に打ち取る。しかし、次の打者には追い込んでおきながらもフォアボールを選ばれ、二死満塁としてしまう。ここで迎えるは、昨年度もスタメンで経験豊富な中澤選手。カウント2-3のフルカウントから投じた1球。インコースに鋭く決まり、審判の手が上がった。

この回1安打4四球の2失点で乱調し、さらにピンチを迎えるも、後続に点を許さずエースの貫禄をみせた。

7回・8回 さらに差を引き離す義塾

2打点の活躍! 須藤選手 2打点の活躍! 須藤選手

義塾も反撃に出る。7回表、二死から3番山本瑛選手のライト前ヒット、さらに続く4番沓掛祥和選手(商4)の四球により二死一二塁とチャンスをつくる。続く5番岩見選手のライト前ヒットにより1得点、さらにワイルドピッチにより1得点をもぎ取りこの回の攻撃は終了。

8回表、義塾の勢いはとどまることなく、7番須藤選手がソロホームラン。9番照屋塁選手(環3)の内野ゴロがエラーとなり出塁。後続の犠打、内野安打により進塁すると、7回から出場している小原和樹選手(環1)が放ったレフト前ヒットの間に帰還。この回ダメ押しの2点を追加し、早稲田を大きく突き放した。

7回裏には、早稲田も2得点により食らいつこうとしたが及ばなかった。その後試合は動かず、義塾が5点の大差をつけて勝利した。

あす勝利すれば準優勝! 義塾を応援しよう!

優勝の可能性は閉ざされているが、義塾の戦いがおわったわけではない。きょうの試合に勝利したことにより、あす5月29日(日)13:00より明治神宮球場で行われる早慶戦第2試合目に勝利をすれば、順位を2位まで上げることができる。きょうの勢いに続き、あすの試合での勝利にも大きく期待したい。

あすもSFC CLIP編集部ではTwitter速報および速報記事を配信する。義塾の準優勝を目に焼きつけられることを願い、塾生一同球場へ向かい応援しよう!

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