トークイベント"TEDxKeioUSFC"が7月15日(日)午後、Ω館で開催されることとなり、チケットの販売が開始された。今回はイベントの趣旨や開催に至った経緯などについて、TEDxKeioUSFCの小西夕香さん(環3)と和田吉平さん(総3)に話を聞いた。

価値のあるアイディアを広めてより価値のあるものに

—— まずはじめに、TEDxを知らない人たちに向けての説明をお願いします。

小西さん:

TEDは、ニューヨークに本拠地がある団体です。Ideas worth spreading、意味のある、価値のあるアイディアを広めることを目標としています。また、それを同時に動画配信することで、その価値のあるアイディアを更に広めてより価値のあるものにしていこう、ということを目的にして活動しているのがTEDxというトークイベントです。

TEDxについて説明する小西さん TEDxについて説明する小西さん

行動したくても行動できていないような人たちに向けて

—— 今回のテーマについて教えてください。

小西さん:

今回のTEDxKeioUSFCのテーマは"Give it a shot!"、取りあえず挑戦してみよう、という意味です。

SFC生は、結構もう「行動」している人が多いと思うんですけど、それは例えば「就職活動のためにインターンをしないと」という人が最近多いのかなということを感じていました。そうではなくて、自分がやりたいから挑戦してみる、何か行動してみるという、自分の直感や「好きだからやる」という気持ちをもっと大切にしたいと思い、今回のテーマを設定しました。

—— 登壇者の選定には選考のようなものがあるのでしょうか?

小西さん:

まずある程度の分野を私たちで決めました。SFCの卒業生や教員、また学生で、その分野で活躍されていてかつ面白いアイディアを持っていらっしゃる方を選定させていただきました。

和田さん:

このイベントを、SFCで行動したくても行動できていないような人たちに向けて、あと一歩の背中を押すイベントにしたいなと考えています。そのテーマに沿ったアイディアを持っている方を中心に選ばせていただいたので、行動するためのTipsを持ってらっしゃる方々にご登壇いただこうと思っています。

「個人でライセンスを取りにいきました」

—— 今回のTEDxはSFCで6年ぶり2回目の開催になると思うのですが、なぜ開催することになったのでしょうか?

和田さん:

前回は、学生でないオーガナイザーがライセンスを取得していたので、学内にあまりノウハウが残されていなかったんですね。今回は、僕たちが「やりたい」と言って、小西がオーガナイザーでライセンスを取得しました。

TEDxという形でこれからもやっていくかどうかは分からないのですが、継続できる形でこういったイベントをSFCに作っていけたらいいなと思って活動しています。

—— 個人でライセンスを取られたんですね。

小西さん:

はい、そうですね。個人的に私たちがTEDxUTokyoのスタッフとしてお手伝いをさせていただいた際に「SFCって色んな分野を学んでいる人が多いのに、うまくそこで融合して関わることができる環境が少ないな」と感じました。その手段の一つとしてTEDxをやりたいと考えました。

—— では前回のTEDxとは違うイベントということでしょうか?

和田さん:

そうですね。全く違うイベントになっています。今回は、前回のTEDxKeioSFCという名前ではなくTEDxKeio"U"SFCになっているところからも、違うイベントだということを認識してほしいです。

—— 開催決定まで、何か苦労されることはありましたか?

和田さん:

最初はどこかで頓挫しないか不安に思っていたんですけど、思いのほかTEDxUTokyoなどに参加すると、他大学のコミュニティなどからすごく手伝ってもらえているんですね。それでノウハウを教えてもらいながらやれるので、支援体制が整っているという意味ではやりやすかったです。しかし、もちろんこの大学特有の問題として、事務的な煩雑さなどの難しさはありましたね。

小西さん:

まず、TEDxのライセンスを取るのに結構な時間がかかりました。その後「開催したい」となった際に事務的手続き上の問題がありました。今は村井教授(村井純環境情報学部教授)と河添教授(河添健総合政策学部長・教授)にご協力いただいいてようやく開催が決定した、という感じです。

開催までの苦労を話す和田さん 開催までの苦労を話す和田さん

スピーカーや参加者と交流できる立食パーティーも

—— 参加者はどれくらいを見込んでいますか?

和田さん:

TEDxライセンスの規約上、100人が上限なんです。もちろん定員100人全員入れるつもりですよ。「小さくても綺麗なイベント」を目指してやっていきたいです。

—— トーク後に交流パーティーがあるということでしたが、なぜパーティー形式なのでしょうか?

和田さん:

他人と話す時を想像してほしいんですけど、人って何か手元に持って飲みながら食べながらの方が喋りやすいんじゃないかなと思います。そういう考えのもと、立食形式でスピーカーの人や参加者同士で交流していただければいいかなと思っています。

質疑応答がトークの中にはないので、質問があったらそのレセプションパーティーで訊きにいってほしいです。レセプションパーティー中に何かしらのコンテンツを用意するつもりなので、そこでオープンな質問をすることもできると思います。

SFCから受けた恩を返すために

—— 参加者に向けてのメッセージをお願いします。

小西さん:

テーマが"Give it a shot!"なので、対象はそこまで狭めていません。「行動したいけどどうやって行動すればいいか分からない」という方にももちろん来ていただきたいですし、今実際に行動を起こしているという方にも来ていただきたいです。先輩方がどのように活躍していったか、というのを見ながら自分の将来について考えられるようなトークイベントになればいいかなと思っています。また、SFCの卒業生や先生にも来ていただく予定なので、実際にそういう方とつながってみたい方や、先輩方と一緒に何か行動を起こしたいという方にもぜひ来ていただきたいなと思っています。

—— 今後の展望をお聞かせください。

和田さん:

今後の展望としては、来年以降もこういった、SFC生・卒業生・教職員含め交流できて何かを作れるイベントというのを開催していきたいです。来年TEDxという形になるかどうかは分からないですが、自分がSFCから恩を受けてきた分返せるようなイベント、または仕組みを作っていければなと思っています。

取材をうけていただいた2人。「ぜひ来てください!」 取材をうけていただいた2人。「ぜひ来てください!」

チケット・スピーカー情報

チケットの購入申し込みは公式ウェブページにある参加申し込みフォームから可能で、5月24日(木)が締め切りとなっている。値段は一般1000円、学生700円(要学生証)、12歳以下の小人は無料だ。申し込み人数が100人を越えた場合は抽選となり、5月28日(月)までにメールで当選発表が行われる。

また、同じく10日にスピーカーが公式ウェブページ上で発表された。現在発表されているスピーカーは以下の5名。

  • 杉山大輔氏(「私の哲学」編集長、ビジネスプロデューサー、株式会社インターリテラシー代表取締役)
  • 岩岡孝太郎氏(FabCafe設立企画者、ヒダクマ取締役副社長)
  • 若新雄純氏(政策・メディア研究科特任准教授、研究者、プロデューサー)
  • 菅田悠介氏(環4、食品廃棄問題活動家、モッタイナイト主催者)
  • 小林正忠氏(楽天株式会社Co-Founder兼CPO)

この他に1人がスピーカーとして登壇予定だが、現時点では非公開となっている。それぞれの詳しいプロフィールは公式ウェブページの情報を参照してほしい。

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