このページでは履修選抜と4学期制度について、07学則適用者と14学則適用者からの回答を比較しつつアンケート結果をまとめていく。

14学則適用者、選抜に悪戦苦闘!

「4学期制実施に伴い、今年度から初回授業前に課題選抜、または抽選による選抜が実施されるようになりました。初回授業前に選抜を実施することにメリットがあると思いますか?」と質問した結果、14学則適用者のうち21%が「メリットがある」、21%が「ややメリットがある」、20%が「ややデメリットがある」、残り38%が「デメリットがある」と回答した。

14:授業前選抜

よせられた意見(抜粋)

Good

  • 選抜のある授業は、やる気や積極性の高い生徒が集まる傾向があるのでとても良いと思う。
  • やる気のある人を集められるという点ではメリットがあると思う。履修選抜がなくなるとグループワークでの悲劇が続出しそう。
  • 学期中の授業を無駄なく授業の中身に充てられるので、メリットがあると感じます。一方で、授業の中身がわからない状態で選抜されることに対する、期待と実際の乖離が生じるデメリットも感じます。
  • 私自身入院で登校が遅れたので、初回授業は参加できませんでした。そのため、履修選抜がインターネット上であったのは助かりました。

Bad

  • 授業に関する公式の詳しい情報が事前に流れることがなく、思っていた通りの授業形態などでない場合が極めて多い気がする。
  • 取りたい授業が取れない。課題選抜はともかくとして、抽選は無慈悲だと思う。
  • 授業を受ける前に選抜をすると、選抜が受かったにも関わらず授業が自分に合わず、授業を辞める人が発生する率が高いから。
  • 授業開始前だとSAもいないので、先生の履修選抜課題の採点が大変だときいたことがある。
  • 同時に二つの選抜に登録することは不可なため、選抜落ちした場合その時限の履修を諦めるもしくは選抜のない科目を探すしか選択肢がなくなる。
  • 抽選に漏れて「芸術と科学」のような履修人数を制限しない授業を取る生徒が増え、今回のように一つの授業にたいして異常な履修人数になってしまうのが問題。

編集部によるまとめ

14学則適用者の回答では、「取りたい授業が取れない!」と選抜そのものに反対する意見が多く見られた。一方で、「やる気のある人のみが授業に集まる良い制度」として課題選抜を支持する意見も同じ程度聞かれた。「メリットがある」「ややメリットがある」と回答した理由として、課題選抜のメリットを挙げている人も多い。ただし、運の要素が強い抽選での選抜に対しては、賛成派・反対派の両方から強い不満が挙がっている。
 "授業前に"選抜することに関しては、「履修許可が下りたのに履修しない人の数が増えてしまうのでは」といった指摘があった。履修許可後のキャンセルの受付や、それに伴い履修許可者を追加するなどの措置を求める声もある。

シラバスだけじゃ分からない! 悩む07学則適用者

「4学期制実施に伴い、今年度から初回授業前に課題選抜、または抽選による選抜が実施されるようになりました。初回授業前に選抜を実施することにメリットがあると思いますか?」と先ほどと同じ質問を07学則適用者にした結果、15%が「メリットがある」、11%が「ややメリットがある」、27%が「ややデメリットがある」、残り47%が「デメリットがある」と回答した。

07:授業前選抜

よせられた意見(抜粋)

Good

  • 字の形で気持ちが伝わるため、選抜で選ばれやすいというメリットを私個人はこれまで享受していたように感じますが、それが無くなってしまいました。個人的にそのことはデメリットだと思いますが、今学期から選抜が迅速、公平、統一的になったことはよかったと思います
  • 休みから一転して、一気に履修選抜が始まるので、そこのギャップに苦しむ人も少なくないように感じる。課題選抜による選抜をするのならば、現状よりももう少し前(夏や春休み中)に課題を設定し、SFC-SFSに載せておくべきだと思う。

Bad

  • シラバスだけでは授業の雰囲気が分からず、授業を取ってから齟齬が起こる。何を基準に通しているか分からないが、授業を受けてからであれば書ける情熱のようなものを書けるチャンスが減り、饒舌な人が受かるだけになっている。
  • そもそも履修制限がある理由が分からない。お金を払っているのであるから、学ぶ機会は平等にしてほしい。少人数でしかできない授業ならば、毎回教室に来た順で授業に参加し、あぶれた人は観覧といったようにすることもできると思う。
  • 「現在起こっている問題をいかに解決していくか」のような実践型の授業がSFCには多いが、文字では起こせないようなイメージのものが多く、(中略)イメージを沸かせるために必要な説明がないまま、事前選抜を迫られるのは不利益でしかない。
  • 1回分授業回数が多くとれるというメリットを想定していたのだと思うが、未だにほとんどの教員は最初の授業でチュートリアル回を設けるため全く変わっていない。
  • 長期休暇の間ずっと履修登録をできるならよいが、2週間前ぐらいからしか登録できず、そのためにその期間、海外旅行やその他活動に注力することに対して少し邪魔をしていると感じる。
  • いわゆるショッピングウィークがなくなったせいで(中略)時間割が空いてるから試しに初回だけ受けてみて、その結果とても興味の湧く内容で最終的に自分の研究テーマになる、といった可能性を潰していると思う。
  • 抽選システムが行われる授業が多くなり、その結果 履修人数の制限を設けなかった授業に生徒が集中し、支障が出るほど多数になってしまっていること。そのためシステムによる選抜を取り入れる授業がより多くなり、選抜に落ちた生徒がますます数少なくなった授業に押し寄せるという悪循環になっている。本来ならば興味がないが、仕方なく履修を決めた生徒も多く、授業に対する学生たちの熱意が下がり、授業の質も落ちていると感じる。

また、07学則適用者に「履修において、昨年度と比べて変わったと感じる点(選抜の種類、履修制限人数など)で特に気になることはありますか?」と質問した結果、以下のような回答が得られた。

よせられた意見(抜粋)

  • 抽選で選抜を行う授業が増えたのではないかと思う。本当に受けたい授業の選抜が抽選で、「楽単だからとりあえず抽選登録してみた」という人が通っているのに、自分は履修許可が出ていないなどという状況が有り、非常に嫌な思いをした。
  • 選抜落ちによって学生が履修選抜なしの授業に流れ、やる気のない学生が溢れるパターンがふえた。選抜がない某授業のSAを2年連続でおこなっているが、Ωからθの教室へと変更になり、授業の質の低下も実感している。やる気のある学生には迷惑極まりないと思う。
  • 年を増して行くごとに履修選抜の競争が激化しているように思える。
  • 14学則から増えた授業が、07学則適用者は特設科目としてしか履修できないのがひどいと感じる。面白い授業がたくさんあるだけに、悲しい。
  • 去年は同時間でも履修選抜を受けることが可能だったが、今年からは事前に履修選抜が完了するようになったため、履修選抜なしの授業に異常な数の生徒数が集まり、受けづらくなった。

編集部によるまとめ

14学則適応者の回答と比べ、07学則適応者の回答では選抜前に授業を受けられないことへの不満がより多くあがっていた。選抜の前に授業を知る手かがりはシラバスのみだが、言葉だけでは授業内容を把握しづらい・そもそも授業内容がシラバス通りでない場合があり、生徒は歯がゆい思いをしているようだ。
 ただでさえ1コマで1つしか履修選抜を受けられない上に、授業を事前に把握できないため、履修許可後に履修しない人もいる。そのために履修選抜のない授業に人が集まり、授業のクオリティが落ちてしまうことを憂う声も多い。抽選での選抜が増えたのは、授業の質を守るために、履修者数を制限する教授が増えたからだろうか。
 

4学期制度を活かしきれていない? まずは授業の増加を

「4学期制の授業を受けた・受けているという方にお聞きします。その授業は4学期制を効果的に利用していると感じましたか?」と質問した結果、14学則適用者のうち10%が「効果がある・あった」、19%が「やや効果がある・あった」、31%が「あまり効果がない・なかった」、11%が「効果がない・なかった」、残り30%が「4学期制の授業を受けたことがない」と回答した。

14:4学期制活用

また、同様の質問を07学則適用者に尋ねた結果、9%が「効果がある・あった」、11%が「やや効果がある・あった」、9%が「あまり効果がない・なかった」、15%が「効果がない・なかった」、残り56%が「4学期制の授業を受けたことがない」と回答した。

07:4学期制活用

よせられた意見(抜粋)

Good

  • プログラミング科目などは、1学期間にわたって開かれると、先週やった内容を思い出すのに時間がかかってしまう。1週間に2回行うことで思い出す時間を減らし、効果的に学べると実感した。4学期制の授業は実習系の授業のときに効果を発揮すると思う。(14学則適応者)
  • プログラミング言語総合講座を受けた。半期授業にしたら間延びしそうなので、4学期制で良かったと思う。(14学則適応者)
  • 前期前半などにまとめることによって、効果的な時間の使い方が実現できるようになっているのではないだろうか。もちろん受けたい授業が変な形態になっているせいで困っている人も少なからずいるだろう。(07学則適応者)

Bad

  • 半期では学べる内容が薄く、前・後期両方とっていなかったのでスケジュールの組み方も無駄ができてしまうから(14学則適用者)
  • 履修は春学期秋学期の単位で申告するため、途中でやめることができるわけでもなく、4学期制のメリットを感じなかった。また、一部で履修申告ミスを招く結果となっていた。(14学則適用者)
  • 4学期制の授業数が少ないので2学期制の授業と組み合わせると時間割に組みにくい。(07学則適用者)
  • グルワを前提とした授業ではグルワに割ける時間の絶対量が少なく、最終発表でもまだまだ内容のつまっていないグループが多かった。(07学則適用者)
  • 試験段階であるためか、まだまだ4学期制の恩恵を受けられるカリキュラムが完成していないと感じる。そもそも、4学期制の目的は留学のために学期前半に授業を固めることが目的とされているが、現行では、4学期制の授業だからとるという状態である。(07学則適用者)

編集部によるまとめ

実技を中心とする授業において4学期制は効果的だったという意見がある一方、グループワークがメインである授業では不都合だという意見もあった。
 また、現在4学期制である授業は約50種類と少ないため時間割を組むのが難しく、「短期集中的に授業を受けることで大学外での活動時間を確保する」という4学期制の目的は果たされていないようだ。現段階で4学期制の善し悪しを断定するのは、時期尚早だろう。

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