義塾軟式野球部は14日(木)、町田市民球場において、東京六大学軟式野球連盟の春季優勝決定戦に臨んだ。対する東京大学軟式野球部(以下、東大)との延長10回0-1で惜しくもサヨナラ負けを喫し、春の優勝を逃した。

 東京六大学軟式野球連盟は、早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学・法政大学・東京大学・立教大学の6つの大学で構成される軟式野球リーグであり、毎年春と秋の公式戦が行われる。今年の春のリーグ戦は最終戦を終えて義塾と東大が首位で並び、優勝の行方は決定戦に持ち越された。

息詰まる投手戦、延長10回に力尽く

 優勝決定戦には義塾・加藤智貴(文4)、東大・佐伯遼の両右腕が先発。

 優勝を手にするため、なんとしても先制点が欲しい義塾は初回にチャンスを迎える。

 先頭の1番石井健太(商3)がセンター前に落ちる打球でエラーを誘い出塁。3番菰田純吉(文2)の左前安打と4番角田渓(理4)の死球で1死満塁の大チャンス。

 しかし、この好機にあと1本が出ない。5番名取翔平(経4)の打席でヒットエンドランを仕掛けるも、打ち上げてしまいレフトフライ。続く6番吉原雄太郎(経4)は三振に倒れ先制点を挙げることができなかった。

 対する東大は4回1死からチャンスを作る。4番泉龍太郎が左中間に安打を放つと、5番井上翔介のサードゴロの間に2塁へ進塁。2死ながら2塁のピンチを招く。ここで6番内田智士がセーフティーバントを仕掛けるも落ち着いてアウトを取りピンチを切り抜けた。

 中盤以降、両投手は優勝決定戦にふさわしく好投する。5回以降は両チームとも得点圏に走者を進めることができず、試合は延長戦に突入。

 試合が決したのは10回裏。この回先頭の5番井上がセンター前に運ぶと、代走槙原亮吾が送られ、すかさず2盗。無死2塁と義塾はサヨナラのピンチを迎えてしまう。続く6番内田智士は送りバント失敗するも7番押田遼太郎がライト前へ運び1死1,3塁。義塾はここで満塁策を取る。8番ピッチャーの佐伯を敬遠し1死満塁。打席には9番松田諭を迎える。

 松田は3球目をファーストへスクイズ。ホームフォースプレーだったが本塁に投げられず3塁走者が生還。義塾はサヨナラで敗れた。

「秋こそは」SFCに所属する2選手の談話

 SFCに籍を置く、軟式野球部主将の佐藤龍ノ介選手(環4)と石川隆選手(環3)の2人に話を聞いた。

・佐藤龍ノ介選手

(無題)主将の佐藤龍ノ介選手

 軟式野球部主将を務めております、環境情報学部4年佐藤龍ノ介と申します。今季は東京六大学リーグで首位に立ちながら、代表決定戦において敗北を喫してしまい悲願の全日本選手権への出場はなりませんでした。秋こそは優勝し上位大会に進めるよう部員一同頑張りますので、皆様応援の程お願い致します。

 また、弊部は今からでも新入部員を歓迎しています。東京六大学リーグを舞台に、慶應伝統のユニフォームに身を包んで共に戦いましょう。興味のある方は、是非連絡を頂ければと思います。

・石川隆選手

(無題)3塁コーチャーを務めた石川隆選手

 昨年の春のシーズンは8季ぶりに優勝を果たしたのですが、震災の影響で全日本選手権が延期されてしまいました。今年こそは全日本選手権に出場したかったです。

 優勝を逃したのは悔しいですが、優勝決定戦に持ち込むまで勝ち星を積み重ねることができたのは、六大学一の練習量と、それにより培われた集中力によるものだと思います。

 秋季リーグ戦こそは優勝を勝ち取れるよう、日々努力していきますので、軟式野球部の応援をよろしくお願いします。

軟式野球部、奮闘中

 日々熱意を持って白球を追い続けている軟式野球部だが、硬式野球部と比較すると注目度が低い。彼らも「慶應義塾」の名前を背負って戦う仲間である。是非応援して欲しい。