3日(月)、AO入試4月入学1期の合格発表が行われた。現在は2期の1次選考が行われており、11月4日(金)に合格発表を迎える。今回は4月入学1期B方式で総合政策学部に合格した、神奈川県立厚木高校のKさんにAO入試合格の秘訣を伺った。


Q.なぜAO入試を受けようと思ったのですか?
 最初は国際関係がやりたくて、外大とか国立を考えていました。でも、予備校でSFCのことや、SFCにAO入試があるってことを教えてもらって、向いてるんじゃないって言われたんです。それでやりたいって思いました。もちろん一般でも受けるつもりでした。
Q.準備を始めたのはいつ頃からですか?
 本格的に始めたのは夏休みが始まってからです。予備校には夏期講習をいっぱいとっていたので行きましたけど、やはりAOのことが頭にあって、あまり集中は出来ませんでした。でも、どこかで変な自信があって、出来たものを見てこれしかあり得ないと思っていました。受付開始の前日に書き終わって、早く出したかったです。
Q.誰かに書類の添削をしてもらいましたか?
 はい。小論文の先生に見てもらいました。それで、泣かされました。「こんなんじゃSFCはあなたみたいな人とりませんよ」みたに言われたんです。それで「あの先生むかつく!」とか凄い泣いて、叫んで、もうやめるとかも言ってたんですけど、夏休みは会えなくなるからFAXで添削してもらうようになったんです。そしたらFAXだと直接言われないので別に怖くなくって(笑)。それで、いろいろ変えていきました。
Q.添削ではどんなことを言われましたか?
 最初ちゃんと書いてなくて、走り書き程度だったんです。こんなんじゃ論理性もないし根拠もないって言われました。だから、書き方を教えてもらって、その通りに何回も何回も書き直しました。でも、テーマは変えませんでした。あと、予備校のチューターさんにも見てもらって、意見を聞きました。
Q.志願者評価書は誰に書いてもらったんですか?
 国語の先生と担任の先生です。まだそのときは下書きだったんですが、書類も見てもらいました。
Q.書類作成で役に立ったものはありますか?
 インターネットです。私のテーマが中国の知的財産権問題なので「中国 知的財産権」で検索して、出てきたものを網羅的に読みました。書類の書き方というより、内容面で役立てました。それと図書館で見つけたジェトロセンサーという雑誌も読みました。参考文献で書いたんですが、面接では特に聞かれませんでした。
Q.書類作成について受験生にメッセージはありますか?
 絶対諦めないことです。ちょっともう無理だわってやめようと思ったこともありました。でも、母にここまでやったんだからと励まされたり、私は本当に、チューターさんとか、学校の先生とか親とか、いろいろ周りの人に助けてもらって受かることが出来たと思ってます。

Q.グループディスカッションのテーマは何だったんですか?
 まずディスカッションの前に60分の小論がありました。ディスカッションではそのことについて自分達でテーマを決めるんです。小論は、セレブや勝ち馬、小泉首相を例に挙げて、強いものに人気があるという資料と、最近は日本の文化が注目されているという資料があって、これから日本の社会がどう変化していくか自分の考えを述べなさいという感じでした。それで、ディスカッションで私達のグループは文化をテーマにしました。
Q.ディスカッションはどのように進んだんですか?
 グループは8人で、最初に自己紹介がありました。私は中国に住んでいたことがあったので、中国語を少し喋りました。他にもオーストラリアに留学したことのある人やインドに留学したことのある人がいました。ディスカッションのときもそういった経験を活かした発言をしていました。司会は生徒会長がいたので、その人が良いと思いますみたいな推薦で決まりました。それで最初に、一人ずつどんなテーマが良いか言ったんですが、みんな同じような感じだったので、文化になりました。
 発言が少ない人もいたんですが、少ない人は少ないなりにしっかりしたことを言っていました。中には、みんなの意見をまとめたほうが良いって書いてある本を読んだのかわかりませんが、意見をまとめようとする人もいました。
Q.ディスカッションについて受験生にメッセージはありますか?
 どの本にも書いてあることですが、みんなで受かるんだっていう気持ちで臨むことが大事だと思います。
Q.面接までの雰囲気はどうでしたか?
 試験は小論、ディスカッションがあって、お昼を挟んでの面接なんですが、和やかな雰囲気でした。私は同じ高校の子といて、同じ高校の子と食べてる子もいましたし、ディスカッションのグループで食べてる子もいました。
Q.面接ではどんなことを聞かれましたか?
 志望理由とか聞かれて、すごくあっさりしていました。知的財産権問題については答えらないことがあったんですが、大学に入って勉強しますって言ったら、こういうのがあるんだよって教えてくれました。あとは、ディスカッションのテーマだった文化について、中国の箸と日本の箸についてどう思いますかって聞かれて、あやふやなこと言ってしまいました。そしたら、またそのことについて教えてくれました。あとコンテンツ流通が日本にとって得策になるか聞かれました。なりますって言って、ずっとなります、なりますで通しました。
Q.面接官の役割分担はありましたか?
 ずっと左の面接官と話してました。箸の話もそうです。真ん中の面接官からは事務的なことを聞かれました。AOで他に志望はありますかとかです。
Q.面接に手ごたえはありましたか?
 ありませんでした。最後に言い残したいことはありますかって聞かれたんですが、言い残したいこと言っても、もう会わないからバイバイって意味だと思ったくらいです。でもとりあえず、私は人と接することが大好きで、人が大好きなんで、この能力を活かしてぜひ、SFCに入って研究していきたいですみたいなことを、がーっと話しました。でも、「はいありがとう」みたいな感じで素っ気無かったです。自分が勝手に焦ってしまって、もっと落ち着いて言えたのにって思いました。
Q.面接で大事なことは何だと思いますか?
 父が会社で面接をしたことがあり、参考にと思い聞いたことなんですけど、とにかく元気で、自信があってやる気だぞってのを見せつければ平気だよって言われました。そこが一番大事だと思います。
Q.合格発表の形式が変わったそうですがどういう形になったんですか?
 一列に並んで、奥の小さな部屋に入りました。そこに2つブースがあって、受験票を出すと合格者の受験番号が書いてある紙を見せてくれました。すっごい緊張して、ふらふらしてました。
Q.AO入試についてどう思いますか?
 自分の将来が見えてくるので、やっていて無駄じゃなかったと思います。やりたいことがある人は絶対受けたほうが良いと思います。
Q.SFCってどんなところだと思いますか?
 個性的な人がいっぱいで刺激があるところだと思ってます。みんなそれぞれの道で頑張ってるから、一つの専門を持っていても、他のフィールドの人から意見を聞いてそれが新しい考え方とか発想とかになるのが刺激的だと思います。
Q.SFCに期待することは何ですか?
 みんながみんな一生懸命頑張っていて欲しいです。
Q.SFCで達成したいことを3つ教えてください。
 いろいろな人と話して視野を広げたいです。それと、中国についてのスペシャリストになりたいです。そして、成長したいです。