共立薬科大学との合併発表により、義塾に薬学部・薬学研究科が設置される見通しとなった。SFC CLIP編集部では、佐藤蓉子看護医療学部長、冨田勝環境情報学部長に取材を行った。


■佐藤蓉子看護医療学部長
薬学部が開設されることについて、どのようにお考えでしょうか。
 歓迎したいと思っています。慶應は医学部と看護医療学部があり、人々の健康のための研究と教育の体制は整っています。さらに病院もありますので医療サービスの体制も整っています。しかし、医療には看護ケアと医学という面だけでなく、もう一つ治療面で大事な領域として薬学があります。ですから、慶應の中にそういうことを研究、教育する部門が出来るということは、医療の幅が拡がるいうことを意味しています。看護医療学部の教員、学生にとって、看護だけでは出来ないようなことが、薬学関係の方達と共同して、研究したり、教育したりすることで出来るようになります。今後は教育カリキュラムも、研究の内容も深まり、そして拡がっていくんだろうと思います。
■冨田勝環境情報学部長
薬学部が開設されることについて、どのようにお考えでしょうか。
 もし合併が実現したらという仮定の話ですが(現在協議中)、慶應義塾にとっては、医学、看護、に加えて薬学部が加わることは大きなプラスだと考えてます。共立薬科在学生の移行措置をどうするのか、OB会はどうするのか、教職員の給与体系をどうするのか、など細かい課題は山ほどありますが、いずれも話し合いで解決できるでしょう。
SFC、特に環境情報学部にとってのプラスはどのようなものが考えられるのでしょうか。
 薬学部の授業(生化学や生理学など)をSFCの学生も履修できるようになると思われます。また先端生命科学研究所(鶴岡タウンキャンパス)では創薬を目指した研究も少なくありませんので、研究プロジェクトのパートナーとしての期待もあります。